東京2020オリンピック体操女子種目別床運動で銅メダルを獲得した村上茉愛選手が8月19日、ニッポン放送『垣花正 あなたとハッピー！』に出演。前回のリオ大会から東京でメダル獲得の夢を誓った5年間を振り返り、心の葛藤、決意、母とのエピソードなどをたっぷり語った。

画像を見る（全2枚） 【東京五輪２０２０　体操】〈女子種目別決勝　床運動〉演技を終え、ガッツポーズする村上茉愛＝2021年8月2日、有明体操競技場　写真提供：産経新聞社

ニッポン放送 『垣花正 あなたとハッピー！』（月～木曜日 8時～11時30分 生放送）

体操女子のメダルは1964年の東京大会団体以来57年ぶり、個人種目としては初のメダル獲得という快挙をとげた村上茉愛選手。まず、2016年のリオ大会について「リオは準備ができてなかった。選手としてオリンピックに出られることに満足していた自分がいた。メダルをとるという気持ちがなかった」と、引退を予定していたが真剣にやっていなかった自分が悔しくて再びメダルを目指して東京での夢を誓ったという。

メダル獲得の演技は「『気持ちいい～～！ 』って感じです。25年間生きてきた中で一番これがいい！という演技」といい、「シリバスで気持ちが高ぶって、あとは着地勝負。ポイントを一度頭で確認して次の演技ができていた」と競技の中の冷静さを語り、「今までの人生ですごーく気持ちが嬉しかった、とにかく楽しい瞬間だった」と、楽しむことが良い演技につながったと振り返った。

これまでの挫折について「2019年のけがでピークは終わりかなと感じて、2020年のオリンピック延期でさらに気持ちがどん底になった」と打ち明け、「応援してくれる人たちから『また演技が見たい』と言われてその人たちにまた見せたい」と、気持ちを入れ替えた理由を語った。

垣花正、村上茉愛

銅メダル獲得後、レジェンド・内村航平選手からかけられた言葉は

一番近くで成長を見守ってくれていた母親へすぐに電話したが、「『う～う～う～』とずっと泣き声で何を言っているかまったくわからず『後でまた話そう』とすぐ切った」と、また冷静な村上選手。「お母さんとのせっかくの電話なのできちんとお礼を言いたかった」とその意図を語り、選手村を出る日に迎えにきてくれた母親に改めてお礼を伝え、「『最高の誇りだよ！』と言われた」と再び満面の笑みがこぼれた。

多くのお祝いメッセージが届く中、4度目のオリンピック出場となる体操レジェンドの内村航平選手からは「歴史を変えた、最高の演技見られたよ」と言われ、嬉しかったと語った。

最後に、これまで獲得したトロフィーやメダルと同じように実家にいずれ並べるのかと聞かれると「このメダルだけは手元に持っていたい！」と、史上初の体操女子個人で輝いたメダルの喜びをはじける笑顔で噛みしめていた。