二階氏が退くには条件があるはず ~菅総理と二階幹事長が会談
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月3日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。菅総理が9月2日、二階幹事長と自民党本部で会談したというニュースについて解説した。
菅総理が二階幹事長と会談、総裁選に立候補する意向を伝える
菅総理大臣は9月2日午後、自民党本部で二階幹事長と会談し、総裁選に立候補する意向を伝えた。また、菅総理は二階氏の交代を含む党役員人事を6日にも実施する方針も伝達したと見られている。
菅総理は二階幹事長と何を話したのか
飯田)3日に開かれる臨時役員会、臨時総務会で人事の一任を取り付けるということなのですが、いきなり設定されて騒然としたというような記事も出ています。立候補の意向を伝えるだけでいいのではないでしょうか?
鈴木)お昼ぐらいから菅さんが党本部に来て、二階さんと何やら話していると、昨日(2日)は大変な騒ぎでした。しかも午前中は、前日からなのですが、小泉進次郎環境大臣が菅さんを応援すると言っていますけれど、官邸に出たり入ったりしています。これもまたザワザワとしている。もしかすると、「解散権もなくなってしまった菅さんが総裁選を辞退するのではないか」という話が広がってしまって大変だったのです。
飯田)どうなっているのだと。
鈴木)永田町の記者の方たちも大変だったと思います。私たちにもいろいろな話が入って来たり、確認があったりしましたが、結局そうではなくて、出馬を伝えに行ったということでした。菅さんとしては、正攻法という表現が正しいかはわかりませんが、割と淡々とやって行くのだろうなと思います。
僅かに残る解散するチャンス
鈴木)菅総理は解散するチャンスをギリギリまで伺うと思います。緊急事態宣言が9月12日までですよね?
飯田)そうですね。
鈴木)もし、解除ということになると、総裁選まで実質4日間あるわけです。
飯田)告示が17日と考えると。
鈴木)その間に自分の手で総裁選の前に解散して、「そこそこ勝って、総裁選で再選を」というのがベストなシナリオですから。それを図って来ていたのですが、このコロナの状況では、なかなか厳しい。私はまだ0.0001%ぐらい可能性はあると思っていますが。
総選挙の日程を先に決める~総裁選に堂々と勝つための準備に入った菅総理
飯田)解散はいまのところしない、とぶら下がりで言いましたが、「いまのところ」という言葉を何度も繰り返していましたよね。「いまの状況では」とおっしゃっていました。
鈴木)永田町では「総理大臣は1つだけ嘘をついていい、それは解散だ」と言われます。限りなく可能性は薄いと思いますが、まだゼロではない。しかし、解散がダメであれば、その次は粛々と総裁選に出て、総裁選に勝つためには何でもやる。そのなかの1つが、人事を使って求心力を高めるとか、総選挙の日程も新しい総裁に云々とかありますが、要するに先に任期満了で決めてしまえ、と。
飯田)閣議決定を先にしておいて、ということですね?
鈴木)そうですね。そうすると総裁選でも、総選挙の時期がどうのこうのということも争点ではなくなるので、そのような争点潰しということもあるのかも知れません。堂々と勝つためには何をやるか、その段階にもう入っていると私は思います。次は総裁選の勝負だということです。
二階氏が退くということには条件があるはず~菅総理は土日に動く
鈴木)もう1つのポイントは、二階さんと会って話をするということは、新しいことをするというより、前に確実にコマを進めて行くための確認作業と見た方がいいのです。昨日会ったということは、総裁選に出るということ、それからおそらく人事ですね。二階さんが自分で幹事長を退くという以上は、何か条件があるでしょう。
飯田)ただでは動かない。
鈴木)そうなると、人事に関して何かしらの会談を踏んだ。二階さんの意向を汲む人事案、もしくはプラスでそのような話の確認に行った。そのように見ていいのではないでしょうか。この土日にいろいろと動きますよ。菅さんは土日に動く人なので。過去を見てみてください。
飯田)確かにそうですよね。動静に乗る形、乗らない形、いろいろとあるかも知れませんが、識者に会うというのもよく土日にやっていますよね。
鈴木)月~金はフルに公務をやって、土日に人事の大詰めもあるのではないでしょうか。
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