青山繁晴参議院議員 「総裁選出馬」を断念した本当の理由

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月7日放送)に自由民主党・参議院議員の青山繁晴が出演。自ら出馬する意向であった自民党総裁選への出馬を断念した経緯、そして次期内閣に対する思いについて語った。

日本の尊厳と国益を護る会の幹事会・総会合同会議で発言する青山繁晴代表幹事=2019年8月2日午後、国会内 写真提供:産経新聞社

総裁選出馬を断念

岸田前政調会長をはじめ、高市前総務大臣、河野規制改革担当大臣、野田幹事長代行、石破元幹事長らが立候補に向けた動きをし、注目される自民党総裁選。その総裁選に出馬する意向を固めていた青山繁晴参議院議員だが、出馬を取り止め、高市議員の推薦人になるという。その理由とは。

自民党総裁選に出馬しようという思いに至った経緯~自分で血を流すべきである

飯田)更新されたばかりの青山さんのブログには、今回の総裁選でどなたを推すのかというところまで書かれていますが。

青山)1年前の菅政権の誕生と組閣、それがすべて自由民主党の既存の派閥によって差配されてしまった。1人の自由民主党の議員として、主権者に大変申し訳ないと思いましたから、いろいろ考えた末に、まずは1人きりで考えたことですけれども、私自身が総裁選に、つまり1年後となる令和3年9月の総裁選に打って出ようと考えました。

飯田)任期が来ますからね。

青山)常識外れもいいところで、まず参議院でなれるのかと。前に林芳正さんが挑戦して、大変苦労されたようで、いまは鞍替えを図っていらっしゃる。でも私は趣旨が違っていて、いま衆議院は小選挙区の制度ですよね。私は長年それに反対していまして、いまも変えるべきだと思っています。

飯田)小選挙区の制度を。

青山)一方、参議院は全国比例があって、まさしく全国のことを考える。ただし、多くは特定の団体の支持がついていらっしゃったり、あるいは得意な地域をつくられるのです。しかし、私は後援会もつくりません。後援会長も置かない、支持団体はぜんぶお断り、政治献金も誰からも受け取らない。まさしく日本のことだけを考える立場に、あるいは考えられる立場にあるのです。

飯田)日本のことだけを考えられる立場に。

青山)それから閣僚経験がない、党4役もやっていない。でも現場の専門家としての仕事は、外交安全保障、国家危機管理、資源エネルギー、メディアリテラシーなど、いくつかの分野で実績を積んで来ました。「民間の異業種から議員になるべきだ」ということも、この5年間主張しています。それをぜんぶ自分で謙虚にもう1度考え直すと、自分自身で、泥を被るという言い方はあまり好きではないですけれども、泥でも何でも被って、自分で血を流してやるべきだと思ったので、決心しました。

出馬の意向を安倍前総理にも伝えた

青山)去年(2020年)、「日本の尊厳と国益を護る会」幹事長の山田宏さんという、私の盟友の参議院議員に話をしました。また年が明けてから、護る会の事務局長の高木けいさんという、東京から出ている衆議院議員に話をし、安倍さんにも話をしました。私は完全な無派閥ですから、安倍さんにお話しする理由は本当はないのですけれども、山田宏さんが安倍さんの派閥に属していらして、「安倍さんが出馬に反対しないことが条件です」とおっしゃったのでお話をしたのです。

飯田)条件を満たすために。

青山)そこで7月28日に、安倍さんに電話でお話をして、8月6日にお目にかかり、お伝えしました。そのときはまだ、私は高市さんの出馬を知りませんでした。

高市議員の出馬を知り、自らの出馬を断念

青山)その後、高市さんの出馬を知り、安倍さんからも聞きました。そこで私が思ったことは、高市さんと私は、税制についての考えは違うのですけれども、皇位継承の父系一系による安定、経済安全保障が大事で、それはスパイ防止法とも一体のものである。あるいは財政出動を果敢にやって、いまの経済苦境を打ち破りましょうという、根幹のところが一致しているのです。このまま2人が総裁選に出ると、間違いなく支持層が分断されます。

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

根幹のところで一致する2人が出馬することで支持層が分かれてしまう

青山)それから意外でしょうが、自由民主党は皇位継承についても、「女系天皇でもいいのではないか」という方も多いのです。私や高市さんや護る会、護る会は67人もいるけれど、少数派です。少数派で2つに割れていたら、「女系天皇OKです」という総理が誕生する可能性は膨らむばかりになってしまいます。

飯田)2人が割れてしまったら。

青山)高市さんは、出馬の取り止めはされないでしょうから、ここは私が退くしかないと思いまして、日曜日(9月5日)の朝に最終的に決断しました。国民のなかには、私を支持してくださる方もいらっしゃるので、その方たちには申し訳ないと思い、そこが辛かったのですが、決断しました。

高市議員「これで流れが変わる」~安倍前総理「これは大きいよ」

青山)私は参議院、自由民主党の一員ですから、筋を通すために、まずはそのことを参議院・自由民主党の世耕弘成幹事長に電話しました。それから高市さんに電話をしました。高市さんからは、もともと推薦人になってくださいということを8月の段階で強く依頼されていたので、「お受けします」と言いました。

飯田)受けることを。

青山)高市さんは「えー!」と驚かれました。私が断ると思っていらっしゃったようです。高市さんは「伏せていただいてもいいですよ」とおっしゃったのですが、私は主権者にすべて知らせるべきだし、党員・党友の方にも早くお知らせして、お考えになる時間が多い方がいいので、「私はすべて公表します」ということを申し上げました。高市さんは、「これで流れが変わります」とおっしゃいました。苦闘されているのだなということがそれで伺えました。

飯田)これで流れが変わると。

青山)そのあと、安倍さんにも改めて、そのことをお伝えしたら、大きな声で「それは大きいよ、大きいよ」とおっしゃいました。私が推薦人になることはさほど影響はないと思っていますけれども。

高市議員とは税制に対する考え方が違う~消費減税に踏み切るべきである

飯田)政策や主張の部分で、もちろん100%一致するということはあり得ませんが。

青山)税制に対する考え方が最も違いますね。高市さんははっきりと増税をおっしゃっていますが。

飯田)金融所得増税ですね。

青山)資産課税だからいいというわけではないと思います。日本に必要なのは全般的に消費減税はもちろんのこと、ここは安倍さんともまったく違っていました。

飯田)違っていたのですね。

青山)いまも違いますし、それは安倍さんにしつこく言っています。

飯田)いまもおっしゃっているのですか。

青山)コロナ禍にあって、消費増税を考える人がいる。申し訳ないですけれども、岸田さんも「当面は考えない」と。

飯田)上げも下げもしないと。

青山)「当面は」という政治的用語は、私はむしろ逆効果だと思うのですよね。「いずれ上げる」と、誰でも聞こえますよ。当然、消費減税に踏み切るべきです。

「格差の縮小=増税」という考えはない

青山)高市さんからの推薦依頼があったときに、「税制の話はしていませんね」と私は言いました。高市さんは、消費増税や減税より前に、金融によってつくられた、資産に課税するということだから、格差の縮小になるとお考えなのでしょう。しかし、そんなに簡単なものではありません。

飯田)簡単ではない。

青山)「格差の縮小=増税」という考え方は、財務省が喜ぶことです。高市さんとしては政権を獲るためには、財務省と喧嘩するわけにもいかないというお考えなのでしょう。

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財務省にも増税に賛成ではない人もいる

青山)私は財務省とも、議員になって5年間、真っすぐ議論して来ました。東大で教えていた影響もあり、教え子の多くが官庁に入ります。それもあって、財務省の内情もよくわかって来ました。財務省でも、必ずしも、例えば「とにかく増税して、国の懐を暖かくしよう」という考え方の人だけではないのです。財務省も内部で変化が起きているのです。

飯田)なるほど。

青山)「財務省はこう」「経産省はこう」「外務省はこう」と決めつけて、「官僚、官僚」と言って国会議員が偉そうな顔をするのも、私は変えなくてはいけないと思っているので、「行政官」とあえて呼んでいます。そういうことを包括的に考えると、基本的には「増税はするべきではない」と思います。そこは高市さんと意見が違います。

高市議員と考えが一致している皇位継承について

飯田)まさにその部分と、そして皇位継承について。

青山)そこは一致していますよね。だから国家観、歴史観に関して、高市早苗候補と私は一致しています。いま候補として出ているお名前のなかで、そこが完全に一致しているのは高市さんと私しかいません。そこを2つに割ってしまえば、そうではない政権ができることになります。

「天皇ご一家と4宮家存続の構想 政府、女性皇族が継ぐ案を想定」には反対

飯田)昨日(9月6日)、共同通信が、

『天皇ご一家と4宮家存続の構想 政府、女性皇族が継ぐ案を想定』

~『共同通信』2021年9月6日配信記事 より

……という見出しを出していました。いまある宮家、秋篠宮家、常陸宮家、三笠宮家、高円宮家ということになるかと思いますけれども、悠仁親王殿下を除けば、女性の方々、内親王殿下がいまいらっしゃるお家があるということです。その宮家存続となると、女性宮家、そしてその先には女系、母系になって行くという。

青山)私は真向反対です。この記事でも「女性宮家」という見出しをあえて取っていないのですが、これは変形版です。秋篠宮家のように、既存のお家にやがて女性のご当主が、ということになると。普通、女性宮家というのは、「女性をご当主にして新しい宮家をつくる」というイメージでしたから、変化球なのですけれども、結果的には同じです。

飯田)結果的には同じ。

青山)女性がいけないと言っているのではなくて、私は民間専門家のころから申していますが、女性天皇は8人・10代いらっしゃいまして、皆さまお父様の系統で、つまり父系です。男系、女系で言うから誤解が生まれるので、男女の問題ではなく、父系でつなげるということです。私をたとえにするのは僭越ですけれども、「青山繁晴」で父親が「青山」ですよね。だから父方を辿ると、苗字が「青山、青山……」とつながって行きます。

飯田)苗字が。

青山)私の母は今田家から来た人で、青山にはつながっていないわけです。だから父方、母方とはそれだけのことであって、複雑なことでも何でもないのです。遺伝子のことをおっしゃる方も多いけれども、それはあとからつけた話ですから。

女系天皇を生むと、天皇家の王朝は終わってしまう

青山)古代から続けて来ているので、それを考えると女性ではなく、女系天皇を生むと、天皇家としては、あえて国際水準的な言い方をすると天皇家の王朝は終わってしまう。例えば、愛子内親王殿下が外国の方とご成婚なさって、お子様が即位されると、そちらの方に行くわけです。ヨーロッパではそれが起こっているわけです。だから世界史でイギリス王朝の変遷を習うのです。

飯田)そうですね。

青山)日本では王朝の交代がないので、古代の国が現存している世界で唯一の国です。だからこういう変化球は間違いですが、一方で、有識者会議の結論として、GHQに廃絶された宮家から、皇統に、我々のような戸籍、庶民の戸籍ではなくて、皇室の皇統譜に戻っていただくというのも入れているから、それとの見合いで出て来たので、これが有力になっているというのは事実に反します。それを決めるのは次の政権です。だから大事なのです。

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