「公共交通ネットワーク再構築議連」の本当の目的は何なのか  須田慎一郎が語った「ある疑問」

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ジャーナリストの須田慎一郎が4月4日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。自民党の有志の国会議員が立ち上げた「ポストコロナの地方創生実現のための公共交通ネットワークの再構築を目指す議員連盟」について解説した。

2022年4月4日、記者の質問に答える岸田総理~出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202204/04bura.html)

公共交通機関の再構築、自民党有志が議員連盟を立ち上げ

新型コロナの影響で鉄道やバスなどの利用者の減少が課題となるなか、自民党の有志の国会議員が、ポストコロナを見据えた公共交通機関のあり方を検討する新たな議員連盟を立ち上げた。必要な法律や予算措置など具体策の検討を進めるとしている。

飯田)そもそも人口が減っているというなかで、さまざまな課題があります。会長が宮沢税調会長、そして特別顧問に岸田総理大臣という陣容のようです。

「公共交通機関に対してもっと予算を付ける」とは考えられない ~会長・宮沢税調会長、特別顧問・岸田総理大臣という財務省への影響力が強い陣営から

須田)2人とも財務省への影響力が極めて強い方々ということもあります。ここでまとめたものについては、骨太の方針、つまり経済財政運営の基本指針、予算編成をするにあたってのスタート地点になります。これを受けて予算編成に入っていくわけですから。そうすると、「公共交通機関に対してもっと財政出動していきましょう」、「予算を付けましょう」となることは考えられないのです。

「議論をした」ということで逆に絞っていくのではないか

須田)減らしていく、必要とあれば新たな税制、財源を求めてどこかを増税してやるのであればいいのです。しかし、それが見込めない以上、「財政出動を減らしていきましょう」という方向になるのではないかと思います。下衆の勘繰りですけれども。

飯田)骨太の方針に反映させたいと言いますが、骨太の方針は6~7月くらいには出てきます。そうすると、このタイミングで2ヵ月くらい議論をして、「議論をしました」という形をつくり、やはり「絞っていく方向だな」というのは、面子を見ても何となくそう思います。でも地方はそれでいいのかということになりますよね。

「地方の公共交通機関を維持するにはどうすればいいのか」という議論をするべき

須田)「地方活性化」などと言っている割には、公共交通機関がなくなっていくことによって、地方経済は衰退していくのです。人も減っていくでしょう。では公共交通機関を減らしていいのだろうか、「維持するためにはどうすればいいのか」という議論を、むしろするべきではないかなと思います。

飯田)地方部の人口が減っているのは仕方がないことです。交流人口で増やすというような「観光の活性策」ということでは、いろいろなパッケージがつくれそうな気がしますけれども。

須田)交流人口を増やすにはどうしたらいいのかと言うと、きちんとそこに行けるように公共交通機関を整備すべきだというのは、よく言われているではないですか。そういう方向に行くのであればいいのだけれども、何か逆の方の匂いがします。

「Go To トラベル」に関しても慎重な岸田政権 ~長崎新幹線や北陸新幹線の大阪までの延伸も含めて一気呵成にやるべき

飯田)「Go To トラベル」などの施策は、予算はついているのだけれども、未だに動かしていません。まずは「県民割で」という感じになっていますが、力が弱いのではないかというようにも見えます。

須田)消極的というか、いい言葉で言えば慎重であることは間違いありません。そういうものは小出しにしていると、大きな効果が望めないので、ここは一気呵成に行うべきではないかと思います。例えば長崎新幹線や、北陸新幹線の大阪までの延伸も含めて、一気呵成にやるべきなのです。そうした方が経済効果は大きいのですから。

地方の在来線をどうするのか

飯田)そこへ行くと、「並行する在来線はどうするのか」という話が出てくるわけです。北海道などで不採算路線を切っていくということになると、札幌周辺しか残らないのではないかという話も出てきます。

須田)そうなると代替でバスを使うという話になるけれども、バスは鉄道と違って、経済的なメリットは見込めないのです。

飯田)定時で運行できるかとか、天候によっても左右されることがありますよね。

須田)それから、バスの便数は簡単に減らせるのです。

飯田)そうなると、さらに過疎化が進んでしまう。全体としてのデザインをどうするのかという話になるのでしょうけれども、その辺りもまだ具体的なものが出てきません。

自動運転装置付きの自動車など、新たな交通との整合性も考えるべき

須田)いまやるという話ではないけれど、例えば将来的に自動運転装置付きの自動車など、新たな交通が出てくるわけですから、そういうところとの整合性も考えなければいけません。そのようなタイムスケジュールも含めて考える必要があるのではないかと思います。一方的にここだけを取り出して考えると、増やすよりも減らすということしか連想ゲームは働きませんから。

飯田)自民党有志の議員連盟が、どのような議論をするのかというところも注目していきたいと思います。

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