政治ジャーナリストの青山和弘氏が10月4日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。岸田政権の現状について、辛坊と対談した。
岸田文雄首相は3日、招集された臨時国会で所信表明演説を行った。旧統一教会問題などを念頭に、「厳しい意見を聞く姿勢にこそ政治家、岸田文雄の原点があるとの初心を改めて肝に銘じる」と強調した。
辛坊)3日に臨時国会が始まりました。岸田政権は、どうなりそうですか。
青山)岸田首相は、支持率が非常に下がっていていることをすごく気にしています。
辛坊)本当に気にしているんですか。岸田首相は自分の長男を首相秘書官に起用しましたが、「このタイミングで自分の息子を首相秘書官にするか!?」と思いましたよ。世間からも、そう突っ込まれるでしょうに。
青山)そうですね。でも、岸田政権内で意思疎通がうまくいっていないというふうに岸田首相が感じているからなんですよ。
辛坊)岸田首相の長男は、もともと岸田事務所で公設秘書を務めていましたよね。とはいえ、このタイミングで既にいた首相秘書官をわざわざクビにして、自分の息子と入れ替えるなんて、岸田首相は世間の見え方を気にしていないとしか思えないんですけれども。
青山)確かに見え方は悪いですが、実質的にそうやってでも改善していかなければならないという危機感が、岸田首相にはあるわけです。特に国葬(国葬儀)は、岸田首相にしてはいつになく果断に、勇気を持って、素早く自分で決定したにもかかわらず、世論から反対の声が多く上がりましたからね。
辛坊)あんなにボロボロな状況になるとは思っていなかったですよね。
青山)全く思っていなかったんですよ。それで余計に慎重になり、余計に怖がるようになってしまったんです。
辛坊)なるほど。とはいえ、それで挙句の果てに自分の息子を首相秘書官に起用するとは、どういう発想なんだろうと素朴に思いますけれども。
青山)それだけ官邸内で不協和音が大きくなってきているという背景があります。
辛坊)なぜですか。
青山)安倍政権の菅義偉官房長官や首席秘書官を務めた今井尚哉氏らのように、にらみを利かせて配慮するというか、目配せする人が今の岸田政権にはいないんです。これまで積み上げてきて決まったことを、岸田首相本人や木原誠二官房副長官がひっくり返したりすることが続き、秘書官と官僚の間がぎくしゃくしてきていることも、慎重になってる理由の1つです。
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番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)