次期日銀総裁人事は雨宮正佳氏が妥当である「2つの理由」

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ジャーナリストの須田慎一郎が2月6日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。日銀の黒田総裁の後任人事について解説した。

次期日銀総裁人事は雨宮正佳氏が妥当である「2つの理由」

【日本銀行副総裁就任会見】副総裁就任会見に臨む雨宮正佳氏=2018年3月20日午後、東京都中央区・日本銀行 写真提供:産経新聞社

雨宮正佳氏

日銀の黒田東彦総裁の後任人事について、政府が雨宮正佳副総裁に就任を打診したことがわかった。与党などと調整を進め、2人の副総裁も含めた人事案を2月中に国会に提示する。

飯田)日経新聞が1面で報じています。人事についてはわからないところもありますが、有力だと言われていた人です。

須田)私は最有力だとみていました。最もオーソドックスで順当な人事なのです。日銀総裁の任期は1期5年です。通常は1期だけなのですが、今回は特例で黒田さんは2期務めました。

財務省の事務次官経験者と日銀プロパーが交代で就任する日銀総裁

須田)日銀総裁は財務省の事務次官経験者と、日銀プロパーが交代で就任するというのがある種の慣例です。どちらも総裁ポストは手放したくありませんから、妥協した部分がたすき掛けの交代人事になったのです。

飯田)妥協した部分が。

民間組織経験者は難しい部分もある

須田)そうすると、次は間違いなく日銀だということになります。順当にいくと副総裁がそのまま繰り上がるのです。今回の場合は年次が1期違う中曽さんがいらっしゃいます。この方も副総裁経験者なので、「どちらなのか」ということです。

飯田)中曽さんと。

須田)これは絶対のルールではありませんが、「民間に転出した経験のある人はどうなのだろうか」という共通の認識があるのです。しかし、かつて速水優さんは民間に転出したけれど、日銀総裁になったケースもあります。また、都銀頭取から日銀総裁になった方もいらっしゃるので、その限りではありません。

飯田)すべてがということではない。

須田)ただ、そうは言っても金融政策の在り方をめぐってマーケットが利益を上げられる時代に入ってくると、公定歩合だけを動かしていた時代とは違うので、その辺りは気にするものなのです。

飯田)なるほど。

須田)シンクタンクですのでニュートラルな組織であり不適格とは言いませんが、中曽さんは1度、民間の大和総研に行っています。

黒田氏の下で異次元の金融政策を支えた雨宮氏

須田)また、雨宮さんは20年間かけて企画部門にいた、金融政策一筋の方なのです。異次元の金融緩和についても黒田さんの下にあって、寄木細工のような異次元の金融政策を決めたのは雨宮さんなのです。だから雨宮さんが就くのが妥当だと思います。

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