「中国に撃墜された」デマへの対応が遅れた防衛省 陸自ヘリ事故
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地政学・戦略学者の奥山真司が4月11日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。陸上自衛隊のヘリコプター事故について解説した。
陸上自衛隊ヘリコプター事故 ~ヘルメットが原形で発見
飯田)陸上自衛隊のヘリコプター事故について、搭乗者のヘルメットが発見されました。ヘッドセットなどが付いていて、交信もできるようなものだそうです。
奥山)壊れていないようです。思ったよりも衝撃が少なかったのかと、意外な感じがしました。
飯田)確かに。
奥山)この地域には個人的に視察に行ったことがあり、そのときは防衛省の関係でレーダーサイトを見せていただきました。私自身、幹部学校で臨時講師を務めています。名簿が出ていないのでよくわかりませんが、もしかしたら教えていた人が幹部として乗っていたかも知れないのです。自分に近いところで悲惨な事故が起こってしまったのは、本当に心が痛む事態です。
SNSでの「中国が攻撃したのではないか」というデマや陰謀論 ~そのような証拠はないと自衛隊OBが否定
奥山)指摘しておかなければならないのは、SNSなどにもよく出ているのですが、「中国が攻撃したのではないか」というようなデマや陰謀論があることです。
飯田)SNSで。
奥山)「そのような証拠はない」と自衛隊OBの方々が否定しています。
飯田)していますね。
デマに対しては公式機関がすぐに否定しなければならない ~対応が遅れた防衛省
奥山)私もその通りだと思うのですが、妄想を掻き立ててしまうような書き方をする部外者が多いのです。デマはすぐに当局が公式に否定しなければダメです。それはウクライナ侵攻におけるロシアが出してきたプロパガンダに対して、イギリス政府やアメリカ側の情報機関が気を使ってすぐに否定していることからもわかります。
飯田)そうでしたね。
奥山)公式機関がすぐに否定しないと、SNSでデマが広がってしまうのです。今回、防衛省側の対応が遅れがちなのですが、デマへの否定の動きが遅かった部分がありました。
飯田)防衛省の対応が。
奥山)それをOBの方々が否定していますが、1つの教訓として、デマは政府の公式機関がしっかり遮断しなければいけないということが日本でも見えてきました。デマ・陰謀論は本当にやめていただきたいと思います。
事態を悪化させてしまうデマはやめて欲しい
飯田)外から攻撃を受けたのなら、大爆発の音がするなど、少し考えればわかることです。しかし、ニュースが出たときに「すわ」と思ってしまうと、それが事態を悪化させてしまう場合もありますよね。
奥山)それで実害が出てしまうこともあります。本当にやめていただきたいと思います。
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