ジャーナリストの須田慎一郎が7月31日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。大阪・関西万博について解説した。

2023年4月13日、鍬（くわ）入れをする岸田総理～出典：首相官邸HPより（https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202304/13kikousiki.html）

大阪・関西万博、韓国が海外勢で初めて「基本計画書」を提出

2025年に開催される大阪・関西万博で参加する国や地域が自ら建設する海外パビリオンについて、海外勢で初めて韓国が着工に必要な計画書を提出した。今後、韓国から正式な建築許可が申請され、大阪市の審査が問題なく進めば、早ければ9月下旬にもパビリオンの着工が許可される予定。

適正価格にならなければ業者が手を挙げないのでは

飯田）自分で費用を負担して自由に建設するパビリオンに関し、いままで申請が出ていなかったのですが、韓国が動きました。

須田）これは魅力がないからではなく、建築申請を出したところで、建築が進んでいかないのではないかということが心配されているのです。キャパシティ、受け皿の問題と言うか、建設業者もその体制になっているのかどうか。

飯田）建設業者も。

須田）公共事業投資の一環ですからね。そういった意味では、安く抑えられたら魅力がないのですよ。適正価格にならないと、業者が手を挙げ始めないのではないでしょうか。

検討しているところは多いが、「この金額では難しい」ということになりかねない

飯田）海外でパビリオンを出そうと検討しているところは、たくさんあるのですか？

須田）それについては当初からも声をかけて、どの程度集まるのかは想定済みなのです。設計と建設が一緒になるわけですが、実際に具体的なプランニングをし始めたとき、「この金額では難しい」ということになりかねない。大阪府としては、国に金銭的な支援も含めて求めているのだと思います。

背景にある建設業界の人手不足と資材価格の高騰

飯田）こういうニュースが出ると「不調が続いている」「手を挙げる国がいない」など、「失敗ではないか」という批判も出ますけれど、必ずしもそうではないのですか？

須田）背景にあるのは、人手不足と資材価格の高騰です。本当に建設業界は大幅な人手不足であり、工事が進んでいかない状況になっていますからね。