なぜ日銀が緩和的な措置を取るのか「理解できない」 高橋洋一が指摘
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数量政策学者の高橋洋一が8月23日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。岸田総理と植田日銀総裁の会談について解説した。
岸田総理と植田日銀総裁が会談
飯田)日銀の植田総裁が岸田総理と会談しました。大規模緩和の修正を説明したということです。最近は「長期金利が上がっているではないか」という報道もありますが、一応は説明に行ったそうです。
高橋)普通は事前に会うのですけれどね。
飯田)実施する前にということですね。
高橋)一般的な話ではそうですが、官邸が機能していませんので、あとから行ったのでしょう。ガソリン価格のことなどもあったので、一緒に話をしたのだと思います。
飯田)経済政策をまとめて、ということでしょうか?
高橋)しかし、あまりにもまとめてしまうと、原発の処理水の話などもあるので、メッセージが世界に出ませんよね。
オペレーションだけを見れば長期金利は上がる
飯田)新聞ではあまり大きく報じられていませんが、長期金利も上がってきて「引き締め」という話になってきました。
高橋)長期金利を上げる政策ですから、それは上がりますよ。
飯田)「緩和を続ける」と言いながら、長期金利1%までは許容するということです。そこに向かって徐々に上がっていくのでしょうか?
高橋)上がりますね。「引き締めではない」とみんな言いますが、オペレーションだけ見たら上がると思います。
飯田)1%までは。国債を持っているなど、関係者からすると「本当にやるのか?」というような感じで試しにいくわけですよね。
長期金利は1%までいく
高橋)オペレーション(公開市場操作)で日銀は債券の売り買いをします。そのときの指し値が、最終的にいちばんのポイントなのです。
飯田)この値段になったら買う、売るという値段ですね。
高橋)それが1%なのですから、普通はそこまでいってしまいますね。
インフレ目標2%であれば、「プラスマイナス1%」に収まっていれば通常は動かさない ~なぜこのような緩和的な措置を取るのか理解できない
飯田)あとは行き方の部分ですね。急激に上がるのか、少しずつ調整していくのかというところでしょうか?
高橋)どちらにせよ、上がるのですから関係ない。同じです。
飯田)長期的にみれば。
高橋)金融政策として考えると、なぜこのような緩和的な措置を取るのか、よくわかりません。インフレ目標は2%ですが、プラスマイナス1%に収まっていれば、普通は動かさないのです。
飯田)プラスマイナス1%に収まっていれば。
高橋)いまは3%くらいなのですから、動かさないのが普通です。動かさなくてもいいのに動かしている。私からすると、なぜ動かしたのかはよくわからないですね。
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