北朝鮮が繰り返しミサイル発射する「本当の意図」

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作家で自由民主党・参議院議員の青山繁晴が8月24日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。北朝鮮のミサイル発射について解説した。

北朝鮮が繰り返しミサイル発射する「本当の意図」

18、19の両日、戦術核運用部隊の核反撃を想定した総合戦術訓練を視察する金正恩朝鮮労働党総書記ら※右端の人物には提供時からモザイク処理がしてあります=2023年3月 朝鮮通信=時事 写真提供:時事通信

北朝鮮がミサイル発射 ~朝鮮中央通信が「失敗」を伝える

飯田)北朝鮮は8月24日午前3時54分に弾道ミサイルを発射しました。

青山)正直に言って、案の定、軍事偵察衛星は軌道に乗らなかったのだと思います。

飯田)朝鮮中央通信も「失敗した」と伝えています。

日本の「情報衛星」打ち上げも1回失敗している ~打ち上げは簡単なものではない

青山)前回は失敗を認めて、独裁国家にしては珍しく情報が開示されました。金正恩氏は、関係する科学技術者を大事にしているという報道がありますが、これだけ失敗が続くと、おそらく粛清も含めて恐ろしい事態もあり得ると思います。軍事偵察衛星は光学衛星であり、極端に言えばカメラのようなものです。

飯田)カメラのようなもの。

青山)しかし、それだと雲があるだけでも映らないので、レーダー衛星と2種類あるのです。日本もそれぞれ1回ずつ、打ち上げに失敗しています。日本は「情報衛星」と呼び、いまは無事に上がっていますが、失敗はあり得るので、そう簡単なものでもありません。

北朝鮮の技術は初期段階であり未熟

青山)北朝鮮のミサイルは、出力は大きくなって打ち上げられていますが、例えば大陸間弾道ミサイルにしても、再突入……一旦、宇宙空間に出て、大気の壁を破って爆発せずに入ってこないと実際は狙えないのですが、その技術もないと思います。

飯田)大気圏への再突入の技術もない。

青山)見かけよりはプリミティブです。つまり初期段階です。

飯田)未熟なのですね。

青山)その実態が明らかになっているだけだと思います。それだけに、失敗を補うためにも繰り返すのでしょう。

ウクライナ戦争以降、北朝鮮の持っているミサイル技術や核技術でさえ、高く売れる状況に ~ミサイルの打ち上げはサンプルを見せるための「ショーウィンドウ」

青山)以前から言っていますが、全体的に「ショーウィンドウ」なのです。アメリカや日本と本気で戦争をしようとしているというより、他に外貨を稼ぐ手段がないので、一石二鳥のつもりでやっているのです。

飯田)外貨を稼ぐ手段として。

青山)特にウクライナ戦争以降、世界が非常に不安定になっており、北朝鮮が持っている範囲内でのミサイル技術や核技術でも、ただでさえ高く売れるものが、もっと高く売れる状況になっている。だから、いつもお見せしなくてはいけないのです。

飯田)「サンプルはこうですよ」と。

青山)ただ、いまはどこへ飛んで行くかわからないミサイルになっているため、衛星も打ち上げたかったのだと思います。

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