全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)では、防災・減災に向けた地域貢献活動の1つとして、『ザブトン教授の防災教室』を展開。ニッポン放送の特別番組『辛坊治郎 ズーム スペシャル 関東大震災から100 年 都市型震災に備える』レポーターの箱崎みどりアナウンサーが、本イベントの模様を取材した。
JA共済オリジナルのプログラム『ザブトン教授の防災教室』は、地震の怖さを体感することで、家具の固定など日頃から備えることの大切さを学んでいくプログラム。過去の地震を再現できるイス型の地震動体験装置『地震ザブトン』による揺れ体験と、クイズ形式のパネルなどを通じた学びにより、防災知識を深めることができる。
今回の取材では、ニッポン放送の箱崎みどりアナウンサーが、農業・地域活動支援部の伊藤仁美氏へインタビューを実施。JA共済が『ザブトン教授の防災教室』に力を入れる理由について尋ねた。
JA共済では、共済事業として災害に備える保障の提供をおこなっているが、災害が多様化・多発化する中で、事後の保障だけではなく、事前に被害を減らすことも大切であると伊藤氏は語る。甚大な被害をもたらす地震については、特に防災へ力を入れるべきと考え、新しいプログラムとして『ザブトン教授の防災教室』を立ち上げたと説明した。
この『ザブトン教授の防災教室』を通して、地震というものを自分ごととして捉え、「地震が起きたときには、本当に何もできない」ということを学んでほしいと望む伊藤氏。その上で、「何もできない」で終わらせるのではなく、まずは家具の固定などの対策をとってほしいと訴えた。
会場に用意された展示パネルには、家具の固定についてまとめた内容がクイズ形式で紹介されている。また、体験後にはパネルと同じ内容の『おさらいカード』がもらえるため、自宅に持ち帰って家族みんなで情報を共有することができる。
インタビュー後には、今回取材をおこなったニッポン放送の箱崎みどりアナウンサーが、実際に地震体験をしてみることに。『地震ザブトン』に腰掛け、VRゴーグルを装着する。
ゲーミングチェアのような椅子の下に地震を再現する装置が付いており、体験中は、3メートル四方のマットの上を四方八方に動き回る。東日本大震災や阪神・淡路大震災、熊本地震といった過去の地震に加えて、今後起こる可能性のある地震を想定して体験することもできる。
地震には、プレートがひび割れて起こる『直下型』と、プレートの境目でまるごと大きく跳ねあがって起こる『海溝型』がある。まず箱崎アナウンサーは、『直下型』で震度7を記録した阪神・淡路大震災を体験した。
箱崎アナウンサ―が装着したVRゴーグルに映し出されたのは、マンションの一室。目の前にはカウンターキッチンがあり、テーブルの上には食器やパソコンが。奥には本棚とテレビが置かれていて、窓やベランダも見える。この部屋で、『直下型』震度7の地震が起きるとどうなるのか……。
『地震ザブトン』が円を描くように動き回り、地面の動きを再現する。大きな揺れが襲い家具が次々と倒れていくが、なかなか揺れが収まる気配がなく、箱崎アナウンサーは「こわいこわい!」と思わず声を上げた。徐々に揺れが細かくなり収まっていくが、ガラスの振動する音が続き、その臨場感あふれる様子が伝わってくる。
1分程度の揺れで部屋中の物が散乱し、大変な状況に。家具をしっかり固定しておくことの重要性が、とてもよく分かる結果となった。
次に箱崎アナウンサーは、『海溝型』の東日本大震災で震度6強を記録した、宮城県仙台市の揺れを体験。最初に大きな揺れが起こったのちに小刻みに長い揺れが続き、箱崎アナウンサーは、「終わりが見えないので、いつまで続くのかという怖さがある」と感想を述べた。
全国各地で展開中の『ザブトン教授の防災教室』では、こうした体験や展示などを通じて、地震について知っておくべき様々なことを発信している。9月17日(日)・18日(月・祝)には、横浜国立大学にて開催される『ぼうさいこくたい2023』に出展予定。いつ起こるか分からない地震のことを今一度しっかりと学び、防災について考えてみてはいかがだろうか。
『ザブトン教授の防災教室』に関する詳細は、JA共済の公式ホームページにてチェックすることができる。なお、今回おこなった伊藤氏のインタビューや箱崎アナウンサーの『地震ザブトン』体験は、9月4日(月)15時~17時放送のニッポン放送特別番組『辛坊治郎 ズーム スペシャル 関東大震災から100年 都市型震災に備える』の中で取り上げられる予定となっている。