キャスターの辛坊治郎が9月14日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。秒読み段階に入ったプロ野球セ・リーグで首位に立つ阪神の18年ぶり6度目のリーグ優勝を巡り、ファンが歓喜に沸くあまり大阪・道頓堀川に飛び込むことが懸念されていることについて、「『道頓堀川に飛び込まないで』と報道するのは、逆に飛び込みをあおりかねない。メディアのジレンマだ」と指摘した。
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阪神18年ぶりの「アレ」に王手 大阪・道頓堀の戎橋 飛び込み危険の注意の張り紙 =2023年9月13日午後、大阪市中央区 写真提供:産経新聞社
大阪府の吉村洋文知事が自身のX(旧ツイッター)で、「阪神タイガースに『アレ』の瞬間がきても、道頓堀には飛び込まないで」と呼びかけた。また、「メディアの皆様も、中継で『今、飛び込みました!』とかはやめて下さい」と、道頓堀での飛び込みを助長するような中継はやめてほしいと呼びかけた。
辛坊)これは、メディアのジレンマです。
最近のインターネットニュースで知ったことがあります。日本で野生のラッコが集団で生息している場所があるそうですが、そのネットニュースの趣旨は野生のラッコを見ようと観光客が殺到し、地元で大迷惑になっているという話なんです。私、思いました。大迷惑の問題を誘発しているのは、このネットニュースそのものだと。私たちのようなメディアの仕事は、切ない商売だと感じました。
道頓堀川の飛び込みも同様で、「飛び込まないで」と報道することが、逆に飛び込みをあおりかねないとも思うんです。何も言わなければ、誰も気づかなかったり、思い出さなかったりすることは、世の中にあります。ですから、まさにメディアのジレンマです。