戦略科学者の中川コージが9月15日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。中央銀行が追加の金融緩和を発表した中国経済について解説した。

中国の習近平国家主席(ウズベキスタン・サマルカンド)=2022年9月16日 AFP=時事 写真提供:時事通信
中国の中央銀行、追加の金融緩和発表 ~ポイントは中国のデフレに対する警戒心が弱いということ
飯田)中国の中央銀行(中国人民銀行)が追加の金融緩和を発表しました。
中川)いちばんのポイントは、中国はデフレに対する警戒が弱いということです。旧共産圏の影響から財政バランスを保とうとするので、インフレに対しては警戒が強いのです。
飯田)インフレに対しては。
中川)でもデフレに対する警戒感が弱く、CPIやPPIが落ちても、年末まできちんとコントロールされている状況だとして、「デフレではない」と言い張るのです。経済的な問題もあると思いますが、「年末まで大丈夫です。回復します」と経済当局が言ってしまっている。
飯田)そうなのですか?
中川)しかし、回復しなかった場合は経済ダメージではなく、政治的なダメージを大きく受けると思います。
飯田)明言してしまっているから。
中川)そこは危ないですし、財布のひもが堅くなっているところは単純に経済問題、いわゆるデフレとして危ないと思います。