過去に中国で拘束の日本人が語る政府に求める対応「今を逃すとチャンスがない。外務相クラスでは話にならず、リーダーが直談判を」 ~中国が日本人男性をスパイ容疑で刑事拘留

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2016年に中国でスパイ行為の疑いをかけられ、6年余の服役を経て22年10月に帰国した日中青年交流協会の元理事長、鈴木英司氏が9月25日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演し、辛坊と対談。中国北京市で今年3月に反スパイ法違反容疑で拘束されたアステラス製薬の中国法人で幹部を務める50代の日本人男性が、中国政府によって刑事拘留されたことを巡り、「今を逃すと助け出すチャンスがない。外務相クラスでは話にならず、リーダーが直談判しなければ、解決できない」と指摘した。

過去に中国で拘束の日本人が語る政府に求める対応「今を逃すとチャンスがない。外務相クラスでは話にならず、リーダーが直談判を」 ~中国が日本人男性をスパイ容疑で刑事拘留

中国の習近平国家主席(中国・北京)=2023年4月6日 AFP=時事 写真提供:時事通信

今年3月、アステラス製薬の中国法人で幹部を務める50代の日本人男性が帰国直前に反スパイ法違反などの疑いで拘束された問題を巡り、松野博一官房長官は21日、「9月に刑事拘留されたことを確認している」と明かした。中国当局は近く逮捕するかどうかを判断するとみられるが、日本政府にはどのような対応が求められるのか―。

辛坊)鈴木さんは拘束されたとき、「日本政府が何とかしてくれるだろう」と考えられたのでしょうか。

鈴木)私は当初、2、3カ月で解放されるだろうと思っていました。しかし、日本政府の窓口となっている方から「気長に待っていてください」というようなことを言われました。「えっ?」という感じでしたね。確かにお世話にもなりましたが、今も「許すことができない」と思っています。

辛坊)それは、日本政府に対して「もっと真剣に取り組んでくれ」という気持ちがあったということですね。

鈴木)その通りです。加えて、「中国政府にしっかりと対峙してくれ」という気持ちです。

辛坊)現在も多くの日本人が中国で拘束されたままです。助け出すには、どうしたらいいですか。

鈴木)居住監視の状態にあるときでなければ、助け出すことは難しいです。

辛坊)つまり、起訴されたら、もう助け出せないということですね。

鈴木)アステラス製薬の方に関しては、残された時間がほとんどありません。今を逃すと助け出すチャンスがありません。ということは、外務相クラスでは話になりません。日本のリーダーが中国のリーダーに直談判しなければ、解決できません。

辛坊)つまり、岸田文雄首相が「中国へ行き、拘束されている日本人を連れて帰る」という強い意志を示して行動するほか、助け出す方法はないということですね。

鈴木)そういうことです。本気度の問題です。

番組情報

辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!

月~木曜日 15時30分~17時30分 

番組HP

辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)

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