キャスターの辛坊治郎が9月27日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。自民党の麻生太郎副総裁が24日、反撃能力(敵基地攻撃能力)保有を含む安全保障関連3文書への対応を巡り、公明党の山口那津男代表ら幹部を名指しで「がんだった」と批判したことに対し、山口代表の反応が薄い理由について、「連立政権を組む相手の選択肢としては、国民民主党も日本維新の会もある。公明党としては事を荒立てなくないからだ」と解説した。
自民党の麻生太郎副総裁は24日の福岡市での講演で、敵基地攻撃能力の保有を含む安全保障関連3文書の改定を巡り、「公明党は専守防衛に反するという理由で反対だった」と指摘し、山口那津男代表、石井啓一幹事長、北側一雄副代表を名指しで「がんだった」と述べた。これについて26日、麻生氏は共同通信の取材に対し、「『がん』という言い方が不適切なら、名前を挙げた3人と創価学会が反対し、問題だったという意図だ」と説明した。
辛坊)公明党の山口那津男代表は今のところ、前後の文脈も分からないし、特にコメントないというスタンスです。連立政権を組む自民党からあそこまで言われたら、本来ならばもう少し怒ってもおかしくありません。ですから、公明には事を荒立てたくないという思いが透けて見えます。
公明と自民は次期衆院選で小選挙区が5つ増える東京での選挙協力を巡り、関係がぎくしゃくしました。結局、話がまとまらず、次期衆院選は今まで通りだけれども、次の次の衆院選では2つを公明に確保させる方向でまとまりました。いってみれば、自民が折れた形になったわけですよ。
自民が折れて選挙協力の問題は一応、決着がついたところで、麻生副総裁の発言に反応して再びもめると、自公連立そのものにもひびが入りかねません。例えば、岸田文雄首相は、国民民主党に所属していた矢田稚子元参院議員を首相補佐官に起用したばかりです。すぐには国民と連立を組むことはないでしょうが、公明との関係がうまくいかなくなれば、国民を選択する可能性があります。また、連立の相手としては日本維新の会という選択肢もあり得ます。
議会では、過半数を制圧していないと、法案が通らないので困ります。自民は「公明さんが自民の政策に反対するようならば、国民さんや維新さんと連立を組んでもいいんですよ」という態度をチラつかせています。ですから、公明としては事を荒立てたくないというわけです。
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番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)