数量政策学者の高橋洋一が6月28日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。次期衆院選での自公の選挙協力について解説した。
自民・公明、次の衆院選で東京除き相互推薦する合意文書を交わす
次の衆議院選挙の協力について、自民・公明両党は6月27日、東京を除く全国の小選挙区で原則、相互に推薦する合意文書を交わした。自民党は公明党が候補者を擁立する全国11小選挙区のうち、「東京29区」を除く10小選挙区で推薦する。
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飯田)東京では揉めているけれど、「それ以外は協力しよう」という方針です。
高橋)29区は荒川区でしたか?
飯田)荒川区と足立区の一部です。
高橋)あそこは公明党が強いですね。
飯田)足立区の区議会はトップが公明党ですからね。
高橋)28区などは一応、大丈夫になったのでしょうか?
飯田)東京28区(練馬区東部)は、いちばん焦点にされているところです。
高橋)でも、最初から28区ではなく、29区が本命ではないかと思っていました。
飯田)「もう1つ選挙区が欲しい」と言う公明党に対し、「いやここは」、「ここではないところで」などと揉め続けていましたから。
維新の会が兵庫・大阪6選挙区で候補者を立てることになり、尻に火がついた公明党
高橋)公明党も、維新が関西の6選挙区で候補を立てることになったから、尻に火がついているのでしょうね。
飯田)兵庫・大阪の6選挙区で。いままでは「維新の候補は立たず」というところでした。
高橋)この話題になると、みんなすぐ「都構想だ」と言うのですが、そうではありません。これまでは大阪市議会の多数派を維新が獲っていなかったから、公明党の協力が必要だったのです。
飯田)過半数を獲れていなかったから。
高橋)議会の場合、過半数を獲れないと行政がやりにくいのです。それは国政も同じですが。しかし、維新は市議会の過半数を獲ったでしょう。
飯田)統一地方選挙で。
高橋)そうであれば、「もういいよ」ということです。
自民党は公明党と組むことが本当にいいことなのか ~公明党と組むことで自民党に票を入れない人が日本維新の会へ流れる可能性も
高橋)でも、(東京を除く自公の相互推薦は)不自然ですよね。公明党の候補しか立たず、自民も維新も立たないというのは。
飯田)公明党と共産党による一騎打ちのような構図になる可能性が高いですよね。
高橋)公明党は勝つでしょう。兵庫・大阪では6戦全敗するかも知れないので、どこかで獲り戻さないと、公明党も国政が大変になってしまいます。
飯田)そうですね。
高橋)でも、自民党もよく考えた方がいいと思います。公明党と組むのがプラスかマイナスか。一般的には1万票~2万票などと言われていますが。
飯田)各小選挙区ごとに、そのぐらい票の上積みがあると言われています。
高橋)でも公明党と組むことによって、「自民党に入れない人がどのくらいいるか」という話なのです。
飯田)今回は、逃げた票が維新に入るのではないかと危惧されており、警戒心があると言われます。
公明党と組むことを考え直す時期にきている自民党 ~先の参院選では公明党の推薦を受けずに勝った例も
高橋)いままでは何となく「1万票~2万票」と言われていますが、公明党と組まなかった人が何人かいるけれど、勝っているのですよね。
飯田)直近の国政選挙で言うと、去年(2022年)の参議院選挙では、岡山で小野田紀美さんが当選しました。
高橋)推薦なしで勝ちましたよね。世論調査でも、「自民党は公明党と組まない方がいい」という人が多いのです。公明党と組むと、親中的なことなど、「本来の保守政党である自民党の政策が歪む」と言う人が多い。
飯田)そう思う人が。
高橋)調査だとそのように出ています。組まなければどういう結果になるのでしょうか。
飯田)「その先の自公連立の構図が」というようなことになるかも知れない。
高橋)公明党と自民党の連立が始まってから、20年ぐらい経つでしょう。
飯田)20年以上ですね。
高橋)制度というのは長く続くと、いろいろな弊害が出てくることもあるから、ときどき見直した方がいいのかも知れませんね。
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