ロシア黒海艦隊が大打撃を受けたことで再び浮かぶ「核兵器使用」の懸念

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作家で自由民主党・参議院議員の青山繁晴が9月28日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。ウクライナ軍による黒海艦隊司令部への攻撃について解説した。

ロシア黒海艦隊が大打撃を受けたことで再び浮かぶ「核兵器使用」の懸念

ロシアのプーチン大統領(ロシア・サンクトペテルブルク) AFP=時事 写真提供:時事通信

ウクライナ軍が黒海艦隊司令部を攻撃 ~イギリス供与のミサイルによって

飯田)クリミア半島でウクライナ側が、ロシア軍の黒海艦隊司令部を標的に攻撃を行いました。英国防省は「これまでで最も損傷を与え、連携の取れたものだった」と評価しています。

青山)ロシアは頭に血が上っていると思いますが、ウクライナ軍がロシア黒海艦隊司令部への攻撃に成功したのは、イギリスが新しい空対地ミサイル、つまり飛行機から発射して地上を狙うミサイルを供与したからです。

黒海艦隊の司令官が死亡か ~司令官が会議に出席しているフェイク動画と思われる映像を流すロシア

青山)ロシアの方も相変わらずいい加減で、黒海艦隊の司令部が油断しており、ソコロフ司令官以下が地上で会議していたようです。戦時下なので、普通は地下に潜って会議します。

飯田)そうですよね。

青山)それを漫然と地上でやっていたので、ウクライナの主張によると、黒海艦隊のソコロフ司令官を殺害したと言っています。ロシアはそれを否定して(本人が)オンライン会議に出席する様子を伝えていますが、黒海艦隊の司令官だけ表情がまったく動かず、出てきたのは数秒間で、しかも1人だけ後ろにクッションのようなものが挟んであったのです。

飯田)ソコロフさんが。

青山)ロシア得意のフェイク動画だと思われますが、国防省の公式な映像に出てきた。ロシアはここまで追い込まれているのかと感じました。なぜなら殺害されたとしても、「新しい司令官を入れました。黒海艦隊は揺るぎません」と言えばいいのに、それができないのですから。

ロシアにとって生命線と言える黒海艦隊が大打撃 ~大きく戦局が変わる可能性も

青山)イギリスが強調したのは、イギリス軍の支援によって戦局が変わったということです。黒海艦隊は黒海から地中海に抜けて大西洋に出て行く、ロシアにとっては生命線とも言えるもので、そこが大打撃を受けた。「戦争が変わる」というイギリスの宣言なのです。

飯田)地上戦もかなり防衛線を抜いてきており、もう少しでアゾフ海に抜けるのではないかと言われています。大分変わりそうですか?

青山)黒海艦隊からロシア地上軍への補給も行われていたので、そこが機能しなくなると地上戦の変化も合わせ、大きく戦局が変わる可能性があります。そうすると、「もう使わないだろう」と言われていた核兵器の使用も、もう一度心配しないといけません。

飯田)やはりそのような局面になるのですね。

青山)「独裁者は何をするかわからない」ということが、ウクライナ戦争でよくわかりましたよね。

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