日本大の一連の問題に詳しい大学ジャーナリストの石渡嶺司氏が10月30日、ニッポン放送「辛坊治郎　ズーム　そこまで言うか！」に出演。日大アメリカンフットボール部の薬物事件を巡り、24日に開かれた日本大の臨時理事会で、林真理子理事長が澤田康広副学長の解任を提案する騒動に発展したことを巡り、「迷走の原因は林理事長の“お言葉知らず”だ。今後、林理事長が職を投げ出し辞任する可能性もある」と解説した。

【アメフト部員逮捕を受け日大が会見】アメリカンフットボール部員が薬物所持で逮捕されたことを受け、会見する日本大学の林真理子理事長＝2023年08月08日午後、東京都千代田区　写真提供：産経新聞社

アメリカンフットボール部の違法薬物事件に揺れる日本大で27日、臨時理事会が開かれ、林真理子理事長がこの問題の対応に当たっている澤田康広副学長の解任を提案し、理事らに検討を求めたことが分かった。林理事長と澤田副学長の不協和音が浮き彫りになっているが、日大で今、何が起きているのか―。

石渡）アメリカンフッットボール部という1つの運動部の不祥事が、結果的には迷走を呼んでいます。一言でまとめると、原因は林真理子理事長の“お言葉知らず”です。

直木賞作家である林理事長に対し、“お言葉知らず”というのはいささか不遜かもしれません。ただ、林理事長がきちんと判断を下す、あるいは適切な場面で適切なコメントをしていれば、ここまで迷走せず、炎上しなかった問題だといえます。林理事長があまりにも言葉足らずだったことが、迷走の原因です。

今後、林理事長がうんざりして職を投げ出し辞任する可能性もあり得ます。林理事長からすれば、たかが1運動部にすぎないアメフト部の不祥事で、ここまで叩かれるとは想定していなかったはずです。ところが気がついてみると、一生懸命やっているのに「隠蔽だ」と批判されました。林理事長としては「やってられない」と、嫌気がさしているというのが本音ではないでしょうか。