トランプ氏が次期米大統領になる可能性は「5割かそれ以上」

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日本経済新聞コメンテーターの秋田浩之が12月19日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。次期アメリカ大統領選挙について解説した。

日米首脳会談 共同記者会見で話すトランプ米大統領=2019年5月27日午後 東京・元赤坂の迎賓館 写真提供:産経新聞社

日米首脳会談 共同記者会見で話すトランプ米大統領=2019年5月27日午後 東京・元赤坂の迎賓館 写真提供:産経新聞社

アメリカ、共和党の予備選挙初戦まであと1ヵ月

2024年11月のアメリカ大統領選挙に向けた野党・共和党の予備選挙は、初戦となる中西部アイオワ州の党員集会まであと1ヵ月を切った。トランプ前大統領は12月だけで3度アイオワ州を訪れ、支援者を前に支持を訴えている。

「最終的にはならないのではないか」とする傾向が強いが、トランプ氏が大統領になる可能性は5割以上ある

飯田)共和党の指名候補争いは、トランプさんが圧倒的に引き離しています。

秋田)私も大統領選の取材でアイオワ州の党員集会に行きましたが、体育館や学校の教室などを使って集まり、話し合うのです。最後に「どちらを支持するか」で部屋の隅に分かれる。さらに引き抜きなどがあり、議論しながら決めていきます。民主主義の原点のようなやり方です。世論調査によると、アイオワ州内では51%がトランプ前大統領を第1候補とすると回答しています。

飯田)NBCテレビの調査によると。

秋田)いずれにしてもダントツです。トランプさんが51%で、2位のデサンティスさんが19%、3位のヘイリーさんは16%ですから、日本も含めて「トランプ氏が大統領になる可能性が5割かそれ以上ある」と考え、準備すべきだと思います。どうしても「最終的にはならないのではないか」という理由を探して、そのシナリオを考えないようにする傾向が強いと思うのですよ。

飯田)そうですね。

秋田)今年(2023年)もいろいろな国際会議に出ましたが、大体はアメリカの大統領選に関するセッションがあるのです。そこでは「トランプ氏が有力だけれど、最終的には勝てないのではないか」というような議論に収束することが多い。起訴されているとか、逮捕されるかも知れないので、結局、本選では勝てないのではないかという見方です。ただ、ここまでくると、少なくとも共和党の候補にはなるでしょうから、バイデン氏の年齢などを考えると、私は当選する可能性が高いと見るべきだと思います。

「日米同盟は不公平だ」と発言しているトランプ氏 ~第2次トランプ政権となった際の火種になる可能性も

飯田)その場合、日本はトランプさんにどう向き合っていくのか。

秋田)前回は、安倍さんが個人的に人間関係をつくりましたけれど、岸田さんはそういうキャラではないでしょうし、個人でどうこうなるものでもないので、まずは同盟です。「日本がより自分で自分のことを守る」という形にしないと、トランプ氏が納得しない可能性があります。

飯田)防衛費は積み増しているけれど、それだけでいいのか。

秋田)トランプさんは大統領になる前、「アメリカは日本を守っているのに、アメリカが攻撃されても日本はアメリカを守らず、自分の部屋でソニー製のテレビを観ている。これが日米同盟だ」とはっきり言っています。不公平だと言っているのです。フェイクではなく、現在の構造はそうなっており、彼はその問題意識を持っている。2期目のトランプ政権になったとき、それが大きな火種になる可能性があります。

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飯田浩司のOK! Cozy up!

FM93/AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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