内閣官房参与の宮家邦彦と数量政策学者の高橋洋一が12月13日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。アメリカの次期大統領選について解説した。
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2018年4月17日、日米首脳会談~出典:首相官邸HPより(https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201804/17america01.html)
予想が難しい次期米大統領選
飯田)来年(2024年)のアメリカ大統領選について、共和党から誰が出るのかはまだわかりませんが、トランプ氏だろうとも言われています。このまま経済がいい状態で続けば、バイデン大統領にとっては決してマイナスではない。
宮家)それはそうだと思いますが、それ以上に年齢の問題があります。認知の問題など、いろいろな要素があって、今回は経済だけではないですよね。バイデン氏もトランプ氏もシニアですし、本当に読みにくい選挙だと思います。もしトランプさんが勝ったらどうなるのか。経済よりも外交が非常に難しくなると思います。その意味では、「どちらでもない人に出て欲しい」というのが本音です。
飯田)前回のトランプ政権では、安倍元総理との関係がものすごくフィットしました。今回、日本には安倍さんがおらず、どうなるのでしょうか。
トランプ氏を上手くコントロールした安倍元総理
高橋)トランプ氏が大統領になったら、NATOから抜けるという話でしょう。とても大きな変化になりますよね。
飯田)前回のトランプ政権でも、NATOとの関係は非常に冷え込んでいました。
宮家)ただ、当時は中国のことがあった。日本との関係は、安倍さんだからということもあるけれど、トランプさんは間違っていませんでした。当時の安倍さんのようにトランプさんを上手くコントロールできた人は、ヨーロッパにはいなかった。ヨーロッパの外交官が、私に「なぜ日本は(トランプ氏と)あんなに上手くやっているのか」と聞いてきたり、凄い時代だったのですよ。それが今回はありません。
飯田)そのノウハウは一応、日本国内にあるのですか?
宮家)あれはノウハウではなく、個人です。
飯田)個人の資質のようなもの。
高橋)最初からそうでしょう? 安倍さんは一気にトランプタワーに会いに行った。そのときアレンジした人に聞いたけれど、外務省の人はみんな「ダメだ」と言っていたのに……。
宮家)異例ですよね。
飯田)現職の大統領がまだ執務している状況でしたからね。