『安倍晋三回顧録』への反論で話題の「最後の大物官僚・齋藤次郎氏」 高橋洋一がバッサリ

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数量政策学者の高橋洋一が4月12日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。文藝春秋で『安倍晋三 回顧録』に反論した齋藤次郎氏について解説した。

『安倍晋三回顧録』への反論で話題の「最後の大物官僚・齋藤次郎氏」 高橋洋一がバッサリ

新「日本郵政グループ」誕生記念イベントに出席した日本郵政株式会社の齋藤次郎社長=2012年10月1日午前、東京都千代田区 写真提供:産経新聞社

齋藤次郎氏が『安倍晋三 回顧録』に反論

2月に発売され、ベストセラーになっている『安倍晋三 回顧録』について、元大蔵事務次官の齋藤次郎氏(87)が「文藝春秋」5月号で反論し、話題となっている。

「最後の大物官僚」齋藤次郎氏

飯田)どんなところがポイントでしょうか?

高橋)87歳という年齢でわかりますが、「10年に1人の逸材」と言われた方です。細川政権で「腰だめの数字だ」と批判された消費税がありましたが。

飯田)消費税の税率をどうするのかと聞かれて「7%だ」と答え、「根拠は?」と迫られた際に、「腰だめの数字です」と言った。

社会保険の財源確保のために消費税を増税

高橋)そういうことを裏でやっていたのです。また、小沢一郎さんと懇意にされていた方で、社会保険の財源確保を消費税で(賄う)というやり方を最初につくった人です。

飯田)そうなのですか?

高橋)そのとき、私は財務省(当時の大蔵省)で1人だけ反対しました。他の国で消費税を社会保障に使っている国はなかったので、絶対におかしいと言ったのです。ですから、私はいつも目をつけられていました。

飯田)この論考のなかでも「少数の自分の考えと一致する経済学者だけではなく、著名な経済学者の意見にも耳を傾けていた」とあります。

日本郵政の社長に就任 ~第2次安倍内閣の際に辞任

高橋)すべて当時の民主党のお抱え経済学者です。もう1つ言うと、小泉政権のときにやっていた郵政民営化にいろいろと手を出し、国有化したあと自分が社長に収まった人ですよ。

飯田)日本郵政の社長も務めていた。

高橋)でも、安倍政権になったら素早く逃げてしまった。私はいろいろなところでぶつかりました。「収益、収益」と言うのですが、財務省はいつも総債務残高、国債残高が大きいから増税するというロジックなのです。しかし、私は資産をバランスシートで考えます。バランスシートで考えると何が違うかと言えば、増税が出てこないのですよ。借金を償還するときに資産を売るという話になるのです。資産を売ってもいいわけで、要するに償還しなければいけないのは間違いない。資産を残しておいて増税で対応するか、資産を売って償還するかの差が出るのです。

資産は天下り先の米びつだから売ってはならない

高橋)資産を売ることにとても反対した人で、「これは天下り先の米びつだから、売ったら天下りができなくなるだろう」という類の話でした。

飯田)資産というのは土地だけでなく、公益法人などいろいろと……。

高橋)土地などはほとんどなくて、出資金や貸付金です。それを言った人です。

飯田)それは郵政民営化にも反対するわけですよね。

高橋)そういうことです。

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