作家で自由民主党・参議院議員の青山繁晴とジャーナリストの須田慎一郎が12月12日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。安倍派の裏金疑惑について解説した。
安倍派「裏金」5億円か
飯田)安倍派に関するパーティー券収入のキックバック問題について、各紙一面トップで出ています。朝日新聞の見出しはセンセーショナルですね。
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『安倍派の裏金、5億円か 所属員の大半に還流 派閥側の立件不可避』
~『朝日新聞デジタル』2023年12月12日配信記事 より
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飯田)他の新聞は「現金で還流」や「派閥の閣僚交代」というような見出しですが、朝日新聞とNHKは、この話題に関しては……。
青山)今回は特に、朝日新聞に対して検察のサービスが十分なのではないか、という話は側聞しています。
飯田)「検察からの」という話だと、カルロス・ゴーン氏のときも朝日新聞が走っていたイメージがありましたよね。
須田)法務、検察としては、問題を起こした人や組織に責任を負わせる場合、もちろん起訴することもあるのですが、このように新聞報道を通じて社会的な制裁を加えることもよくあります。だから、検察サイドの意向をくんで記事化してくれるようなメディアと言うと、やはり朝日新聞になるのでしょう。
安倍派の重要人物から情報がメディアに流れている可能性も
須田)もう1つ、取材していると、安倍派の議員のなかでは重要人物でありながら、名前が出てきていない人がいるのです。おそらく、その人が朝日新聞の取材に内情を伝えているのではないか、ということも言われています。
飯田)いまは会長不在のなかで、事務総長の名前などが取り沙汰されていますが、お金の流れについて把握しているものなのでしょうか?
青山)政治記者だった時代の経験も踏まえて言いますと、派閥の会長の性格によりますね。事務総長も政治家ですから、いつ寝首をかかれるかわからない。そのため会長が直接、事務方を動かすようなケースもありますし、必ず事務総長を通す人もいます。どちらかと言うと、会長自ら行う方が多いですね。
飯田)お金の根幹の部分は握っておかないといけないのでしょうか?
青山)ただ、お金が政の根幹だということ自体、はっきり言っておかしいですし、腐っていますよね。
政治資金規正法の法律を変えなければならない
飯田)これから他派閥、あるいは他党まで及ぶのでしょうか?
須田)もちろん他党も政治資金パーティーを開いているわけですからね。そもそも、政治資金パーティーは企業献金の抜け穴なのです。政治資金パーティーの存在自体が「どうなのか」という議論もする必要がありますし、なおかつ、この種の政治資金パーティーは派閥単位ではなく、都道府県連単位でも行われているのです。
飯田)派閥だけではなく。
須田)しかもノルマが課せられています。国会議員や県議会議員、市議会議員に対してもノルマがあると考えると、それを超えた場合にキックバックが行われる可能性は、当然あるでしょう。既に明らかになっていますが、京都や埼玉辺りではキックバックが確認されています。
青山)根幹の問題は、政治資金規正法の根本が腐っているからです。法律が腐っています。刺激的な言い方ではあるのですが、泥棒が刑法をつくったと言われてもおかしくないでしょう。本来なら国会議員に関するお金の話は、国会議員ではないところで行うべきです。「それはできない、立法府でやる」と言うならば、法律によってパーティーを認めているわけですよね。パーティー券に「このパーティーは政治資金規正法で行っている」と書いてあるではないですか。ですから、法律を変えないといけないですよね。
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