キャスターの辛坊治郎が1月30日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。岸田文雄首相が29日、政策活動費の使途公開について「政治活動の自由にかかわる」と発言したことを巡り、「なぜ政治に社会の常識が通用しない!?」と苦言を呈した。
岸田文雄首相は30日午後の衆院本会議で施政方針演説に臨んだ。自民党派閥による政治とカネの問題を受け、政治改革に取り組む方針を強調。そのうえで、脱デフレと人口問題の政策を進め、今年中に物価高を上回る所得を実現するとの目標を打ち出した。
辛坊)今回の政治とカネの問題で浮き彫りになったのは、政党が政治家個人に支出する政策活動費について、使途公開が不要であるため不透明なお金になっているということです。施政方針演説に先駆けて29日に行われた衆参両院の予算委員会の政治資金問題に関する集中審議で、岸田文雄首相は政策活動費の使途公開について「政治活動の自由にかかわる」と発言しました。要するに、現在の制度を改める気はないということです。
企業には事業活動の自由があります。個人にも自分のお金を好きに使う自由があります。政治家にだって政策活動費を使う自由があるのでしょう。しかし、企業はどこで何に使ったかを証明できなければ、必要経費として落ちないので税金がかかります。個人も必要経費として認めてもらうためには、何に使ったかを明らかにしないとなりません。
では、政治家です。政治活動の自由は百歩譲って認めましょう。しかし、何に使ったかの領収書を付けるべきです。もし証明できないのなら、税金を払うべきです。それだけの単純な話です。使途不明金については税金を払うのが社会の常識なのに、なぜ政治の世界に社会の常識が通用しないのでしょう。おかしくないですか。
以前の放送でも言いましたが、最も問題なのが政治資金規正法21条の二の2の「例外規定」です。これがあるから、政策活動費の使途を公開しなくてもいいわけです。この例外規定をなくせば済む話です。しかし、岸田首相は政治活動の自由を楯にしました。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)