キャスターの辛坊治郎が3月14日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。11月のアメリカ大統領選が民主党のバイデン大統領と共和党のトランプ前大統領による再選に向け動き出している中、日本製鉄のアメリカ鉄鋼大手USスチール買収計画に関し、バイデン氏が「深刻な懸念」を近く表明すると複数のメディアが報じていることを巡り、「アメリカ大統領選が日本にも影響を及ぼすことになる。関係ないところで日本がとばっちりを受けるという局面が今後、増えるかもしない」と解説した。
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米ペンシルベニア州フィラデルフィアで開かれた集会で演説するバイデン大統領=2023年06月17日 写真提供:産経新聞社
11月のアメリカ大統領選に向けた共和党と民主党の予備選が今月12日、ジョージア州などで行われた。CNNよると、再選を目指す民主党のバイデン大統領と共和党のトランプ前大統領は候補者指名に必要な代議員数をそれぞれ確保した。
辛坊)アメリカ大統領選は、州ごとに投票人の奪い合いです。投票先がもともと決まっている州もありますが、選挙のたびに共和党に転んだり、民主党に転んだりする州もあります。この、どちらに転ぶか分からない州の票の行方次第では、選挙結果が変わる可能性があります。ですから、バイデン大統領が勝つか、トランプ前大統領が勝つか、分かりません。
こうした中、日本製鉄のアメリカ鉄鋼大手USスチール買収計画に関し、バイデン氏が「深刻な懸念」を近く表明すると複数のメディアが報じています。USスチールはアメリカ国家を代表するようなイメージのある企業です。経済をよく分かっているアメリカ人は「アメリカ経済にとっていいことだ」と受け止めていますが、民族的な意識から反発する人たちもいます。
買収計画を巡っては、トランプ氏が既に大統領に就任した場合は認めない方針を表明しています。そのトランプ氏が地元で拍手されているのを見て、バイデン氏は「懸念」を表明することにしたのかもしれません。前述した、どちらに転ぶか分からない州の票を、バイデン氏は意識しているのだと思います。
こうなると、アメリカ大統領選が日本に影響を及ぼすことになります。関係ないところで日本がとばっちりを受けるという局面が今後、増えるかもしれません。岸田文雄首相、これで日本は大丈夫ですか。