6月1日、女優の清水美砂と片岡凜が、東京・渋谷のヒューマントラストシネマ渋谷で行われた映画「空の港のありがとう」の公開記念舞台挨拶に登壇し、本作に込めた想いを語った。
成田空港地域映画製作委員会と吉本興業が製作した短編映画『空の港のありがとう』。5月31日より東京・渋谷のヒューマントラストシネマ渋谷で公開され、1日に行われた公開記念舞台あいさつには、主演の清水美砂をはじめ、片岡凜、寺内ゆうき、ロケ地になった成田国際空港株式会社・田村明比古代表取締役社長が出席した。
同作は成田空港で地上業務などを担うグランドハンドリングスタッフの奮闘劇と、同空港で働く人々や利用者の実話を集めて作られた短編映画。成田空港地域映画製作委員会が、吉本興業の「地域発信型映画プロジェクト」と、10年来「成田を舞台にした映画をとりたい」という強い意志を持つ成田市出身のYuki Saito監督がタッグを組み、地域出身の監督の手で、成田を再び誰もが憧れる地域・職場となるような映画が実現できないかという挑戦のもと出来上がったもの。清水は成田空港で地上業務を担うグランドハンドリングスタッフの女性、片岡はその娘を演じた。
清水は、「短編映画なので、劇場で長く公開するのはあまりないですが、でもこうやって成田空港の方たちの思いを伝えたいということで、劇場でイベントをやらせていただき、見ていただけるのは出演している私たちもうれしい」と述べた。また、撮影については「3日間だったので結構つらかった」と振り返るも、制服で空港内を歩き回っていたので本当の空港スタッフと間違われて利用客に聞かれることもあったという。
片岡は「清水さんがお母さんのような器で、一緒にいてくださる安心感が強かった」と答えると、清水は「ラストシーンで彼女が涙を流すシーンは実は台本になかった」と告白。「本当に感情が溢れるばかりこもって、こんな繊細な女優さんと仕事ができて私も幸せでした」と片岡をべた褒め。「みんなの愛がこもっているのでたくさんの人に観ていただきたい」と述べた。
最後に清水は「今ね、日本は他のアジアの方たちに負けてるかなって思う時があるんです。それを思うとちょっと寂しくて」と声を詰まらせた。「でも私たち日本人は誇りをもって、“おもてなし”という言葉もありますが、おもてなしを心にとめて働いている姿は世界に誇れると思うし、日本の良さを伝えることができることは絶対にあると思う」と述べ、「私も俳優として、日本人として、本当に日本の素晴らしさをこれからも伝えていきたいと思います。つらい仕事こそ、人間として成長できると私は思っているので、皆さんも頑張っていきましょう」と呼びかけた。