受験生を“みんな“で応援!『おうえんしナイト』
全国の受験生を応援するために、受験や教育と縁が深い、お笑い芸人・ランパンプスと一緒に様々な情報をWebコンテンツとして発信していく企画です。
全国の受験生をお笑い芸人ランパンプスが応援隊長となって応援する『おうえんしナイト』。
北陸・石川県にやってきたランパンプスが最後に向かったのは2022年に移転オープンした話題の施設「石川県立図書館」です。開放的で壮麗な建築から観光スポットにもなっている石川県立図書館の魅力に迫ります!
――石川県立図書館閲覧サービス課課長の河村美紀さんに石川県立図書館の魅力と、受験勉強に図書館を有意義に利用する方法などを聞いていきましょう。
小林:ランパンプスと申します。よろしくお願いします。
河村:河村です。よろしくお願いします。
小林:さっそくですが、2022年に移転されたということですけども、どういう経緯でこちらの新しい施設はできたんですか?
河村:石川県立図書館は歴史のある図書館で、最初にできたのは兼六園の中なんです。その後、兼六園の外へ引っ越してから50数年経ち、老朽化や耐震性の問題などもあったので、新しい図書館を建てることになりました。2017年に正式に新石川県立図書館の基本構想が出て、そこから移転に向けての準備が本格化しました。
寺内:こんなに大きくて、洗練されたデザインの図書館を5年で作ったんですね。すごい!
河村:環境デザイン研究所という「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島」を設計した建築会社に設計していただきました。
小林:前の図書館から移転した時はテンション上がりました(笑)?
河村:そうですね(笑)。図面は先にいただいていたのですが、本棚が円形になっていたり、そもそも今までにない図書館だったので想像ができませんでした。実際に建物を見た時は、感動しましたね。

※円形に並ぶ本棚。
小林:コンサートができそうですもんね。
河村:実際に、能登の復興応援のコンサートをやりました。また、ライブラリーミニコンサートとして石川県の「オーケストラ・アンサンブル金沢」という楽団に定期的に演奏していただいています。
寺内:やっているんですね! コンサートの日は、自習している人たちもクラシックを聴けるんですか?
河村:分厚い扉を閉め切るので聴こえないんです。
寺内:遮音なんだ! そういった設備もあるんですね。
河村:ミニコンサートは30分間くらいですけど、入場無料で、お子さん連れでも気軽に入っていただけるので、すごく好評ですよ。
小林:漫才とかもできそうですよね。
河村:実際、お笑いライブされた方もいらっしゃいます。
小林:え! 俺らが最初にやりたかったのに!
河村:呼んだら来ていただけますか(笑)?
小林:当り前じゃないですか!
寺内:よろしくお願いします!
寺内:僕ら本当に石川県が大好きなんです!
小林:ノドグロも大好きです!
河村:美味しいですよね(笑)。
寺内:昨日の夜、居酒屋さんでノドグロの刺身を頼んだんですよ。でも、4人で行って3切れしか来なかったので、じゃんけんで負けて、僕、食べていないんです。また来たいな~(笑)。
河村:それはお呼びしないといけない(笑)。
寺内:なんかすみません(笑)。
河村:去年は石川県立美術館で「まるごと奈良博-奈良国立博物館 至高の仏教美術コレクション‐」という特別展があった際、関連イベントとして笑い飯さんに図書館でもトークライブをしていただきました。
寺内:そういったイベントもやっているんですね。
河村:「図書館は敷居が高い」と思っていて、今まで図書館に来たことがない人にも気軽に来てほしいんです。
寺内:石川県の観光のホームページを見たんですけど、そこに石川図書館が観光スポットして載ってますもんね。来てみたら、真ん中に立っただけで、迫力がすごい!
小林:みんな写真撮っていましたね。上見ちゃうもんな。これは来る価値あるわ。

※見上げると幾何学的な骨組みが美しい天井。
寺内:すごく綺麗に本を置いているじゃないですか? もっと「ぎゅっ」てすれば、たくさん置けると思ったんですけど、広いからたくさん置けているってことなんですか?
河村:手に取れるところに出ている本で約30万冊あります。
寺内:30万冊!!
河村:図書館の真ん中にある本棚にはあえて表紙を見せて本を並べ、手に取りやすくしているんです。さらに、地下にも書庫があって、利用者さんの目には触れないんですけど、約80万冊の本があります。一部を除いて、書庫の本も借りることができます。
寺内:代官山とかにある、おしゃれな本屋さんみたいだよね。
小林:スタバ入ってます(笑)?
河村:スタバは入ってないです(笑)。でも、地元のカフェが入っていますよ。
寺内:地元のカフェなんだ! 素敵ですね!
小林:他にこだわっている取り組みや、ポイントはありますか?
河村:入ってきていただいた時に圧倒されるような本の置き方にはこだわっています。円形の本棚には、私たち、図書館司書が「県民の方が身近に感じられるテーマ」を12個選んで、それに沿った形で本を並べているんです。「本と出会う12のテーマ」と呼んでいます。また、それらのテーマを紹介するコーナーとして、「本との出会いの窓」を作っています。

※12のテーマを紹介するコーナー。ディスプレイも司書さんが作っている。
寺内:司書さんたちの腕の見せ所ですね!
小林:気合い入れないと(笑)。
河村:気合い入れて本を選んで、特徴的に並べているんです(笑)。
小林:利用に際して、図書館として守って欲しいルールはありますか?
河村:良い席を確保しようと、開館と同時に早足で入ってくる方がいらっしゃいますが、小さいお子さんもいらっしゃるのでゆっくり歩いて、安全に利用していただきたいですね。
寺内:そんなディズニーランドみたいな状態になってるんですか!?
小林:ファストパスはあるんですかね(笑)?
河村:ファストパスを出した方がいいかもしれないです(笑)。グループ学習室や、サイレントルームは予約席なんですが、他にフリーで座れる席がたくさんあって、ここに座りたいとか、お友達同士で座りたいとか、そういうことがあるんです。
寺内:「角の席は俺の場所」とか、思っている人がいるからね。

※石川県立図書館では名作と言われる貴重な椅子を含め100種類500席以上を自由に使える。
河村:あとは、「おしゃべりは自由にどうぞ」とは言っているんですけど、静かに利用したい人もいらっしゃるので、迷惑がかからない声の大きさにしていただきたいですね。
寺内:でも、ほかの図書館に比べて人の話し声が気にならないですよね?
河村:遮音がきちんとしているので、下で話している声が上まで上ってこないようになっているんです。
寺内:以前の場所のときよりも、利用者数は伸びているんですか?
河村:相当増えています。特に若い層が増えましたね。
小林:家族連れで図書館って行かなそうですけど、こちらは多いですよね。
河村:ご家族連れも多いです。来館されるのは地元の方や常連の方だけでなく、観光客の方も多いですね。お盆の8月13日から15日までの3連休は本当にディズニーランドかと思うくらいたくさんの方々がいらっしゃいました。
小林:その3日間はどういうイベントされていたんですか?
河村:特に大きなイベントはしていなかったんですよ。
寺内:ただただ人が集まったんだ!
河村:ありがたいことに大きなイベントをしなくても夏休みや連休の時には、多くの方が来館してくださるんです(笑)。
小林:かっこいいな!
河村:ちょっと上からで、すみません(笑)。
寺内:でも、わざわざ混む時期にイベントを開催して、混雑でトラブルになったら危ないですもんね。
小林:石川県立図書館さんの蔵書の中で受験生に「これ知ってほしいな」って思う本はありますか?
河村:先ほどの12のテーマの中に「好奇心を抱く」というテーマがあるんですが、そこに若い世代に向けた「勉強の方法の本」、「大学を紹介している本」、「職業を紹介している本」などが置いてあるので、受験生にはそこを見てもらって、手に取ってもらいたいですね。
寺内:我々、大学生にインタビューをするんですけど「受験生の頃に戻ってアドバイスするなら何?」って質問をすると、大半が「もっと早めに大学を調べとけ」とか、「情報を早めに収集した方がいい」って言いますからね。
小林:ぴったりだね。ちなみになんですけど……実は、うちの寺内がですね、作家をしていまして!
河村:そうなんですか!?
寺内:私、趣味が将棋でございまして「知るほど観たくなる将棋 ドラマティック将棋論」という本を出させていただきました。
小林:直木賞でしたっけ?
寺内:いやいや、今年受賞者いないだろ!
小林:そもそも小説じゃないだろ(笑)!
寺内:将棋ペンクラブ大賞を受賞させていただきました。
小林:うちの先生、取ったんですよ!
河村:すごいですね! うちにあるかな?
小林:ないわけないですよね?
寺内:変なプレッシャーのかけ方すんなよ!
小林:後で検索してみようよ。
寺内:地下にあるかもしれないからね。
小林:「寺内? 誰だこれ? 地下置いとけ!」って(笑)?
寺内:地下にある本はそういう扱いってわけじゃないんだよ! カイジの労働施設じゃないんだから!
小林:場所貸しをされているということですが、皆さんは、どんな形で利用されているんですか?
河村:様々ですが、先月には金沢大学のお笑いサークルがイベントをしてましたね。誕生会や、亡くなった人を偲ぶ会をされた方もいらっしゃいます。また、去年の秋には、図書館主催の行事で「まちなかスターウォッチングinビブリオバウム」として月や星座の観測会をしました。
小林:最高じゃないですか!
寺内:まず、この室内が「本のプラネタリウム」みたいですもんね。
小林:なんだてめえ! この人の本、捨ててください!
寺内:なんでだよ(笑)。
河村:実は案内カウンターを出たところに「ブックリウム」という部屋があり、そこがまさしく「本のプラネタリウム」なんですよ。デジタルで本の紹介をしているんですけど、手元の画面で本を紹介するボタンを押すと、目の前のスクリーンに、まるで星空のように関連する本がワーッと出てくるんです。
小林:まるで「情報のアクアリウム」ですね!
一同:(笑)。
寺内:うわぁ、僕の本を捨ててください!
小林:なんで自分の本を(笑)。
寺内:もうこんな本(笑)!
小林:図書館は「受験生の場所」としての価値も高いと思うんですけど、その点で意識している点はありますか?
河村:色々な席を準備しているので、お気に入りの場所を見つけてもらって、そこで勉強をしたり、本を読んだりしてもらうと、より集中できたり、長く滞在しようと思っていただけると思います。
寺内:自習スペースにバリエーションがあるだけで、飽きずに勉強できそうですね。
河村:本に囲まれた席もありますし、本がない自習席ありますよ。
寺内:PC操作もできるんですか?
河村:コンセントがある席もあって、フリーWiFiも飛んでいるので問題ありません。
小林:最強じゃん! なんで東京にないんだよ!
河村:本の並べ方も他の図書館にない工夫をしているので、受験生は勉強で忙しいと思いますけど、ちょっと本を見て、息抜きもしてほしいなって思いますね。
小林:最後に、今、頑張っている受験生にメッセージをお願いします。
河村:実はうちの子が受験生なんですよ。
寺内:え!? 今年ですか?
河村:はい。ですので、余計にこの取材に親身になってしまいます(笑)。
寺内:ありがたいですよ!
河村:受験生の皆さんは、人生で一番大きい試練に立ち向かっている気分で過ごしていると思います。とは言うものの、受験は人生その期間だけに過ぎないので「これで人生が決まっちゃう」というような気持ちにならないでほしいです。一方で、「今日は気分が乗らないな」ということもあると思いますが、今、皆さんがやってらっしゃる努力は、必ず将来、実を結ぶので、たゆまず努力してもらえれば。そして、心も体も健康に、この期間を乗り越えてほしいと思います。応援しています。
小林:ちょっとお母さんすぎじゃない(笑)?
寺内:僕が息子なら泣いちゃうよ。
河村:お母さんなので(笑)。
寺内:めっちゃいいメッセージだった。なんか「ありがとう」って言葉が出てくる。
小林:完全に自分の子どもの顔が浮かんでいますよね?
河村:うちの子に言ってるような気持ちでした(笑)。
小林:全国の、お母さん、お父さんもみんな同じ気持ちだからね。貴重な意見ですよ。
寺内:本日はありがとうございました。
河村:こちらこそ、ありがとうございました。
――それでは寺内さんの本を探しに行きましょう。
寺内:蔵書検索やってみようかな?
小林:やってみよう!
寺内:よし! 激アツ!
小林:パチンコじゃないんだよ!
寺内: これは……ありそう! いきます!
小林:いっちゃえ!
寺内:あった! しかも、貸出中!
小林:お前、石川で売れてるぞ!
寺内:3階の西だって!
小林:行こう行こう!

※貸出中でなければこちらの棚にあるはずなので皆さんも是非チェックしてみてください!
小林:やっぱ開架30万冊は伊達じゃないね。
寺内:ペンクラブ大賞取ってよかった!
――観光スポットにもなるほど壮麗な建築の石川県立図書館はいかがでしたか?
小林:めちゃくちゃ綺麗でしたね!
寺内:圧巻だった!
小林:この図書館が家の近くにあるなんて石川県の人は本当に恵まれてるよね。
寺内:本を読まない人でも絶対行くよね。施設としてマジ最高だった!
小林:帰ったら、家の近くの図書館に行ってみようって思いましたね。
寺内:思った! きっと他の図書館でも、司書さんたちが「読んで欲しい本」を並べているだろうしね。
小林:建物がかっこよすぎて、観光地として注目されている意味もわかったよね。
寺内:真ん中に立った時に本が四方八方に見える「本のプラネタリウム」っていうの? 素敵だったよね。
小林:まさに「情報のアクアリウム」だなと思いましたよね。本ってやっぱり生きてるからね。
寺内:生きてる……そういう意味ではもう「紙の動物園」だよ。
小林:「ペーパーZOO」はダサいよ(笑)。
寺内:受験生の子どもを持った河村さんの魂のメッセージも素敵だった!
小林:エプロンが見えたね(笑)。あと、なんといっても!
寺内:ありがとうございます!
小林:うちの先生の本が貸出中! 大事そうに印刷した本の場所が書いてあるペーパーを持ってますけど?
寺内:神社でおみくじを引けなかったけど、この紙は金沢駅に結びつけてこうと思います(笑)。また来る機会があったら、ぜひお笑いライブをやらせてほしいな。
小林:やらせてもらいたいですね。これで金沢編、最後でございますが最高でした。
寺内:都内から意外と近いし、食べ物美味いし、見どころも満載!
小林:ぜひ、皆さんも、石川県立図書館にお越しください!
寺内:金沢大学もお勧めです! 頑張れ受験生!
次回は、東京都の合格祈願スポットの情報をお届けします。ご期待ください。
<石川県立図書館>
住所:〒920-0942 石川県金沢市小立野2丁目43番1号
HP:https:/www.library.pref.ishikawa.lg.jp/
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おうえんしナイト
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