創業120周年のコクヨがコーポレートメッセージ「好奇心を人生に」を掲げリブランディング 岩井俊二らが監督を務める短編映画3作をYouTubeで公開

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コクヨ株式会社(以下、コクヨ)は、10月2日(木)、東京都港区にあるTHE CAMPUS HALL “CORE”にて、『「コクヨ リブランディング発表会』を実施。代表執行役社長の黒田英邦氏が登壇し、120周年を機に刷新した新ロゴや、同社初のコーポレートメッセージについて思いを伝えた。

創業120周年のコクヨがコーポレートメッセージ「好奇心を人生に」を掲げリブランディング 岩井俊二らが監督を務める短編映画3作をYouTubeで公開

コクヨ株式会社 代表執行役社長 黒田英邦氏

本発表会にて黒田氏は、まず初めに、「120周年を迎えたコクヨは、今日から生まれ変わります」と宣言。お客様の言葉から「“もっとやってみたい”という感情がお客様の中に芽生える瞬間を、私たちは作ることができた」と強く感じ、その感情の源が「好奇心」であると確信したと黒田氏は語った。

さらに黒田氏は、これまでコクヨが歩んできた120年について、「人々の中にある『好奇心』を大切に育てていくための、道具や仕組みを形にしてきた」と回想。これから先は、この度掲げたコーポレートメッセージ『好奇心を人生に』を軸に、「“好奇心屋”となって生活者や社会に貢献し、前向きな社会を作っていきたい」と熱を込めた。

創業120周年のコクヨがコーポレートメッセージ「好奇心を人生に」を掲げリブランディング 岩井俊二らが監督を務める短編映画3作をYouTubeで公開

新プロジェクト『CURIOCITY』について語る黒田氏

また、コクヨは、リブランディングの象徴として、好奇心で人と人がつながる場づくりを目指す新プロジェクト『CURIOCITY』構想を始動。人々の「学びたい」「働きたい」「暮らしたい」という思いが、好奇心によってつながり協働することで「学び合い」「働き合い」「暮らし合い」へと成長し、社会が良くなっていくことを目指していく。

コクヨが目指すのは、「1人1人の“やってみたい”が集まってお互いに影響を与え合い、共鳴と協働が生まれる全く新しい社会の姿」だと黒田氏は語り、そうした社会を「ぜひ皆様と一緒に作っていきたい」と願いを込めた。

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コクヨの新しいロゴ K・K・Yの3文字が等間隔の斜めラインで並び揃っている

その後、黒田氏は、この度公開されたコクヨの新しいロゴについても説明。様々な方向に広がるコクヨの活動を象徴するような、潔くシンプルでしっかりとした存在感のデザインとなっている。K・K・Yの3文字が等間隔で揃う斜めのグリッドが特徴で、この斜めラインがストライプ状に無限に展開し、コクヨの新しいビジュアルアイデンティティを形成していく。

コクヨは現在、文具・家具・空間・通販など幅広い事業を展開しているが、「そうした豊かな個性が集まった、コクヨの多面性をビジュアライズしている」と黒田氏は語った。

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斜めラインの角度は594°

なお、斜めラインの角度は、コクヨの社名に合わせて「594(コクヨ)」にしたとのこと。このようなシャレの効いた数字に黒田氏は、「関西系の会社なので…(笑)」と話して笑いを誘ったが、「360°を超えた先の景色を見たい」という意図が込められているそうで、「そんな視界の広さがコクヨらしいと思っています」と自信を持ってアピールした。

ロゴ・カラー・斜めラインを柔軟に組み合わせることで色とりどりのデザインに変わることができ、商品はもちろん、紙袋や封筒などの備品、さらには社員の名刺も鮮やかに一新。数多くのデザインを用意することで、フレッシュな体験を提供していく。

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コーポレートサイトもフルリニューアル

ほかにもコクヨは、コーポレートサイトと事業サイトをフルリニューアルし、多岐に渡るコクヨの事業をより分かりやすく網羅的に、1つのWebサイトで表現。コクヨの働き方・学び方・暮らし方のノウハウを発信するオウンドメディア『コクヨマガジン』もオープンする。さらに、120周年を迎えるコクヨからの未来へのメッセージを込め、インタラクティブアニメーションで表現したコンテンツも公開している。

創業120周年のコクヨがコーポレートメッセージ「好奇心を人生に」を掲げリブランディング 岩井俊二らが監督を務める短編映画3作をYouTubeで公開

短編映画『The Curiosity Films』3作品

最後に黒田氏は、この度2025年10月2日(木)にコクヨの公式YouTubeチャンネルにて公開された、短編映画『The Curiosity Films』の趣旨を伝えた。

『The Curiosity Films』とは、リブランディングの一環として、『好奇心を人生に』をコクヨらしく表現することを目指して制作された短編映画。岩井俊二監督が中国、デレク・ツァン監督がアメリカ、シュチ・タラティ監督が日本で撮影を実施し、3名がそれぞれの目線で「好奇心」を表現している。

映画を制作した理由について、黒田氏は、「好奇心とは説明して理解してもらうものではなく、それぞれの心の中で刺激されて芽生えるものである」という観点から、観る人の感情や想像力を揺さぶる“映画”という手段を選択したのだと説明。「スクリーンの向こうの物語を体験することで、“もっと知りたい”という衝動が自然に生まれてくる。これこそが、好奇心の芽生えなのです」と訴えた。

「好奇心は大切なものです」と単に伝えたいわけではなく、「映画を観ることで、“好奇心を刺激された”という体験を作りたかった」と黒田氏は語り、「そのための最適な手段が、私たちにとって“映画”だったのです」と伝えた。

短編映画『The Curiosity Films』は、以下の3作品となる。

■岩井俊二監督作品『世界地図』

<あらすじ>
ある日、クラスメートの藍夏 (ランシャ)が海风(ハイフン)の家に泊まることになる。
理由もよくわからないまま始まった、ふたりのぎこちない時間。
世界地図のパズルと、ささやかな言葉をきっかけに、少しずつ気持ちが近づいていく。
翌朝、藍夏が何も告げずに家を出ていたことに気づき、海风はその行き先を追いかける一一。
ほんのひととき、世界がふたりだけのものだった夏の記憶。

<監督コメント>
今年で映画監督としてのキャリアがちょうど30年を迎えました。そこから原点に立ち返って「好奇心」というテーマに向き合ってみたいと思ったのが、この作品の出発点です。過去に書き溜めた 20代の作品群を改めて掘り起こし、映像化できないかと模索する中で、今回の物語が浮かび上がってきました。かつて書いた『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の“前日譚”にあたるようなエピソードを再構成し、舞台を中国に、登場人物も中国の少年少女に置き換えて新たに描いています。自分自身の「好奇心」を見つめ直すと同時に、観る方の心にも、小さな好奇心の火種が灯るような作品になっていれば嬉しく思います。

■デレク・ツァン監督作品『As Written』

<あらすじ>
著名作家ブライアン・ジョンソンにとって、最後の朗読会の舞台は、思いがけず裁きの場と化す。
彼の前に現れた『訪問者たち』は、どこか見覚えのある顔ぶれ、それは彼の小説に登場する人物たちだった。
彼らが投げかけた一言、
「あなたは本当に、私たちと向き合ってきたのですか?」
その問いは、心の奥底に封じ込めていた記憶と後悔を一気に呼び起こし、ジョンソンの中に眠っていた何かを揺り動かす。
この不穏な邂逅が、彼に作家としての本質を問い直させる。
創作とは何か。物語は誰のものなのか。そして、『書く』という行為の本当の意味とは?

<監督コメント>
この物語は、作家が自らの創作したキャラクターと向き合うことで、過去の自分や創作への姿勢を見つめ直していく、というものです。作家や映画監督にとって、若い頃に書いた作品と再会することは、自分の未熟さや迷いを改めて感じる機会にもなります。けれどそれは同時に、自分がなぜこの道を選んだのかという原点と向き合うきっかけにもなるはずです。そして、どんな創作においても大切なのは「好奇心」だと思います。他者や世界、そして自分自身に対して関心を持ち続けること。それこそが、クリエイティブであり続ける原動力なのだと感じています。この作品を通じて、そんなことを改めて感じてもらえたら嬉しいです。

■シュチ・タラティ監督作品『Hidden Sun』

<あらすじ>
日本を訪れた哲学者のスシラと宇宙物理学者の夫ケンジは、舞踊家・マコの引退公演を観ることになる。
その舞台は、ふたりの間に沈殿していた緊張や沈黙を、静かに、しかし確かに揺さぶった。
舞台を終えたマコと再会したケンジは彼女と特別な時間を過ごし、言葉にできない想いが呼び覚まされる。
そしてスシラもまた、マコとの交流を通じて、自分自身の奥底にある感情と向き合っていくのだった。
胸の奥から目覚めた痛みは、やがて身体を通して、静かに解き放たれていく。

<監督コメント>
「好奇心」とは何かという問いに向き合ったとき、私にとって最も近い言葉は「生命力」でした。 何かを知りたい、やってみたい、そして「生きている」と感じたいという衝動。それこそが、人を突き動かす力だと思います。本作では、長年連れ添うなかで互いへの関心を失った夫婦と、人生の転機に立つ舞踊家という3人の視点を通して、「好奇心」のかたちを描いています。言葉にならない感情や痛みが、身体の動きや表現を通して解き放たれていくとき、私たちは「知の世界」で見落としがちな、本来の自由や表現に出会えるのではないかと。心を開いて、好奇心を持って、この作品を受け取ってください。

短編映画『The Curiosity Films』は、現在コクヨの公式YouTubeチャンネルにて公開中。詳しくは、『The Curiosity Films』の特設ページにてチェックすることができる。

 

創業120周年のコクヨがコーポレートメッセージ「好奇心を人生に」を掲げリブランディング 岩井俊二らが監督を務める短編映画3作をYouTubeで公開

左から、黒田氏、デレク・ツァン監督、岩井俊二監督、井上咲楽

その後おこなわれた発表会の第2部では、岩井俊二監督、デレク・ツァン監督と、『The Curiosity Films』応援大使であるタレントの井上咲楽を招いてのトークセッションを実施。監督2名の作品への思いが語られたほか、シュチ・タラティ監督からのビデオメッセージも公開され、井上は実際に作品を観ての感想などを語った。そして最後は、全員が笑顔でフォトセッションに応じた。

リブランディング発表の締めくくりに、「皆さんも一緒に、好奇心でつながりませんか?」と呼び掛けた黒田氏。まずは短編映画『The Curiosity Films』を視聴し、好奇心の芽生えを体験してみてはいかがだろうか。120周年を機に“好奇心屋”として生まれ変わる、新たなコクヨに期待が高まる。

■短編映画「The Curiosity Films」概要

特設ページ: https://www.kokuyo.com/shortfilm120/jp/

【本編】
岩井俊二監督作品『世界地図』:https://youtu.be/SxrJ0JZCgJU
デレク・ツァン監督作品『As Written』:https://youtu.be/9nOIH98-kxs
シュチ・タラティ監督作品『Hidden Sun』:https://youtu.be/duM-18XRS7w

【CM】
『コクヨが贈る3つの映画』篇:https://youtu.be/pYf2UutPrmE
岩井俊二監督作品『世界地図』篇:https://youtu.be/h0FxXQL5aD4
デレク・ツァン監督作品『As Written』篇:https://www.youtube.com/watch?v=g6yQBSmElSw
シュチ・タラティ監督作品『Hidden Sun』篇:https://youtu.be/ltjkxnF7Do0

 

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