上柳アナウンサーの母が持っているラジオ
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数年前に「垣花正とあなたとハッピー」でリスナーの皆さんがお聴きのラジオの画像を送っていただくという企画がありました。
プリントアウトされた画像はしばらくスタジオの外の廊下に張り出してありましたが、これが実に生活感にあふれていて新しいラジオラジオに古いラジオ、カーラジオにコンポ等々が皆さんの生活の中に溶け込んで存在していることを知りました。
あぁ自分の声はここから流れているのだと改めて認識することができた我々ラジオ屋にとっての好企画でもありました。
今回「あさぼらけ」を始めるにあたり私も「どんなラジオで聴いていますか」というテーマでメールお葉書を1週間いただきました。
「ハッピー」の頃と異なるのはワイドFM93でも聴けるようになったことですね。
クーラーの室外機が作動したり歯科技工士の方がモーター等を回して作業を始めるとノイズだらけになっていたAM1242が、FMやラジコではクリアーな音で聴けるようになったと多くの方からいただきました。
電化製品やパソコン、LED電球などとの相性が本当に悪かった
AMラジオです。確かにAMから流れてくる音声にも味があるんだよなぁと言って下さる方もいますが、多くの方はやはり聴きだしたらすっかりFM派のようです。
しかし「マンションの窓から離れた室内ではFMでもザッ!ザッ!と雑音を拾うのよぉ。せっかく新しくワイドFM対応ラジオを買ったのに」というメールもありました。うーん。窓際にラジオを置くかアンテナを伸ばすなどしていただければと思います。
では頂いたメールをアトランダムにご紹介しましょう。
60才の「八街のきみちゃん」はエプロンの裏側にポケットを自分で縫いつけてその中にポケットラジオを入れて。
55才の「杉並の繭の子」さんは学生時代に買った大きなラジカセ「日立パディスコ」で。
47才西東京の「豚バラ」さんは16才の時に購入したサンヨー「おしゃれなテレコ」で。
意外と多かったのは袖ヶ浦の「おやじパパ」さんのように亡くなったお父さんの遺品整理をしていて見つけたラジオでという方。
また61才の横浜の8年前に離婚した「還暦プラス」さんは、かつて長男にプレゼントした置き土産のAIWAのラジカセというエピソードを頂きました。
19インチのラジコ内臓テレビでお聴きなのは新宿のグリーマンさん。かつてPanasonicは42インチ以上のテレビにラジコを内蔵して販売していましたが「ラジオは一人で聴くことが多いので個室用の小型テレビにこそ内臓してほしい」と訴え続けて19インチが発売されたということです。残念なことに今はどちらも生産中止になっているそうです。
また秦野市の61才「自称仙人」さんのように5台以上のラジオをそれぞれ部屋に配置している方も大変に多く見受けられました。こうなるともうリスナーの鏡として表彰状をお贈りしたいぐらいです。
このように番組でメールを紹介した私でありますが、先週末、母の住むマンションを訪ねて驚いたことがあります。月曜日の「あさぼらけ」でも話しましたが、母の部屋にはCDラジカセが4台、ラジカセが1台、ポータブルラジオと携帯ラジオが各1台筒ありました。
なんとなくCDラジカセが多いかなぁとは思っていたのですが、息子の放送を聴くためとCDが聴けなくなってしまったということが重なって気が付いたらこの台数になっていたそうです。
ここで思い出したのは複数の方からいただいた、昔のラジカセやCDラジカセはFMの周波数帯が100MHz以上あるものが多いというメールでした。
調べましたよ。結果母の所有するラジオ7台中なんと6台が、ワイドFM93を大変結構な音質で聴くことが出来ました。お手持ちのラジオでアナログのテレビの音声が聴けた方、あるいは古いラジカセの方はワイドFMが聴ける可能性があるので試してみてくださいと口が酸っぱくなるくらい告知したのに、灯台下暗しとはこのことであります。
それまでは雑音の中でかすかに聴こえる放送を聴いていた母は、物凄くクリアーな音で鶴瓶さんと息子のラジオを聴く日曜の夕方なのでありましたとさ・・・
さてここでご提案です。お持ちの古いラジカセやCDラジカセのFMの周波数帯を今一度ご確認くださいませ。ご自分のはもちろんご実家でご両親がお使いのラジオも調べてみてください。思うに相当の方がワイドFM93でお聴きいただけるのではないかと、密かに期待しています。まぁあくまでも東京スカイツリーからのFM電波が受信できるエリアの方に限られますけど。
上柳昌彦「ラジオの人」 4月11日「そのラジカセは!」