写真提供:産経新聞社
リオ五輪の日本選手団、卒業生、在校生をもっか28人送りだすのが日体大。
その中で体操男子の白井健三は壮行会でもたくさんの追っかけまで出現して1番人気。
イケメンで有力なメダル候補となればなおさらです。
今回、日本選手団は金メダル14個と大きな目標を掲げました。
となれば、お家芸のひとつ、体操はメダル、それも金メダルをひとつでも多くとらなければなりません。
最大目標は団体金。
関係者が異口同音、話しているのは、「アテネの金メダルよりも、北京、ロンドンで銀メダルだった悔しさを忘れてはいない。」
その意味で日本体操界、改革の旗手となったのが白井でした。白井が登場するまで、日本はオールラウンダーでメンバーを固め、黄金時代を築いていたのです。
それが2005年10点満点のルールが廃止され、中国以下の強豪国はすぐさま動き、各種目のスペシャリストで団体競技へ挑むようになったのです。
13年の世界選手権。
種目別の床で17歳1カ月という最年少金メダルを白井が獲得すると、日本連盟も総合力重視ではなく、スペシャリスト編成へ移行。
ようやくリオでそれが実現するのではないか?という形になりました。
白井は、「オリンピックは楽しみで仕方がない。いくら大会の規模が大きくなっても、ぼくのモチベーションは変わらない。」といいます。
ただし、世界からミスター・ツイストと評価されようが、勝負はやってみなければわかりません。アクシデントなどが皆無とはいえないでしょう。
そして、金メダル獲得で乗り越えなくてはならないのが、審判団。
これは、各国の技術委員が採点を行いますが、目を養うことが必要不可欠です。
というわけで、床の場合は、白井のひねり技を見ながら、ジャッジの練習を行っているとか。
そうした、目の肥えた審判を感服させなければなりません。
よりレベルの高いテクニックを完璧に行わなければ、そうやすやすと金メダルは手に入らない。
でも、白井は天性の才能に加えて、前向きな姿勢が真骨頂。
中学2年の時に内村の床の演技を見て、それもG難度だったにもかかわらず、「あれなら、ぼくにもできる。」と言って、わずかの時間で実践したことは、あまりにも有名です。
内村がいたから白井が開花。
日本体操界の底力でしょう。
リオ五輪でも絶対エースとして挑む内村は「健三は、どんどん技のレベルを上げていく。宇宙人です。」と、お手上げの口調でした。
体操男子、楽しみです。
(原文)青木政司
7月8日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」