プロ野球のドラフト会議が、今日午後5時から行われます。今年はピッチャーばかりがやたらと目立ちますが、最も注目されているのは創価大学の田中正義でしょう。
田中投手、今年1月には、12球団の競合もあるのではないかと大々的に報じられました。しかし、今年の春に右肩の炎症で、「今年はまともに1度も投げたことがない」と無念の大学ラストシーズンとなりました。
そんな状況で一時は熱が冷めた感もありましたが、ユニバシアード選抜として登板した6月29日、NPB選抜との1戦。生きのいい若手がずらりと並んだNPBの打者に対し、7人連続の三振を奪う力投を見せ、プロのスカウトを驚かせました。右肩痛再発で、一度は評価を下げてしまったものの、またもや急上昇。各球団が1位選びを大いに迷っている様子です。
ロッテがまっ先に、田中の1位を公言すると、会議前日の昨日には巨人も1位指名を発表しています。他にも、競合覚悟のチームは多く、何球団が指名するか。過去、ドラフト最多指名は、88年野茂、89年の小池で8球団。それを上回るのか、興味がつきません。
田中は、小学1年生からキャリアをスタートさせましたが、創価高1年の時に右肩痛を発症。高校では外野手へ転向しました。大学では再び、投手に。一時は熱烈なメジャー志向と思われていたものの、
「まずは、プロ。どこに指名されてもやることは変わらない。力をつけるだけです。160キロを投げたい」
と頼もしい。日本ハム・大谷がいい手本となったのでしょうか。
最近の大谷報道をみれば、そう感じますが、
「新聞もテレビも見ていないので情報がない」
ジョークではありません。大まじめに答えています。昨日も、テレビカメラ7台、30人の報道陣に囲まれ、心境を聞かれると、
「人事を尽くして天命を待つ」
と淡々と。まるで政治家のようなひとことに、報道陣の反応がなかったことで、
「この使い方で合っていますね」
と念を押すと、両者から笑みがこぼれたそうです。
超がつくほどのマジメな性格。取材対応する前には、「水素水の蒸気を浴びてきました」と言ったりします。
健康には人一倍、気を遣っている。普通、運動部の大学生といえば、若者らしく、食事は焼き肉とラーメンが大人気ですが、チームメートは、「ラーメンを食べているのを1度もみたことがない」といい、食後には、ズラリと並んだサプリメントを選別して飲むシーンも見受けられます。
最速156キロのストレートばかりが持てはやされていますが、プロ顔負けのスライダーがこの先、威力を発揮するとの評判です。趣味は読書で、ベストセラーを読み漁る。池井戸潤、東野圭吾などのファンだそうです。
一風、変わっていて、普通の大学出身の選手ではないようですが、どの球団に行き、どんな活躍をするのでしょうか。
10月20日(木) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」