毎年、お正月は愛犬も太る!?
私は今年もお正月は、ダラダラと過ごしました。1日じゅう、おせち料理やおやつをつまみながら、お酒を飲んで……。確実に体重が1キロは増えたはずです。
2頭の愛犬は「今日はリビングで食べ続けてるよね? いいなぁ~」と熱い視線を送ってきます。ついつい、「お正月だしね」と、犬用おやつを「はい、どうぞ」。気づけば、実家の両親も犬たちに「特別だよ」と与えています。
というわけで、我が家の犬も飼い主同様にお正月太りが避けられません。100%、飼い主のせいですが。
くわえて、飼い主も2頭の犬たちも中年層です。代謝が落ちて痩せにくい!
ひとまず愛犬だけ、関節疾患や椎間板ヘルニアや生活習慣病など、万病のもとである肥満を予防するため、プチダイエットに取り組むことにしました。今回みなさまにご紹介する、簡単な方法です。
毎日続けたい「代謝アップ法」
そもそも愛犬が太り気味かどうかは、容易に判断ができます。飼い主さんの手で愛犬の背骨と肋骨を触ってみて、骨のゴリッとした感触があるようなら肥満ではありません。肋骨がどこにあるか確認できないほど肉がついていて、愛犬を真上から見てウエストのくびれもないようであれば、肥満といえるでしょう。
去勢・避妊手術をした場合、ホルモンの分泌量の変化から若年でも太りやすくなる犬が多いので要注意です。
太りにくいカラダづくりのキーワードは、人間同様、「基礎代謝を上げること」。
そのために、愛犬の食事は1日2回ではなく3~4回に分割。食事をすることで代謝が上がり、体脂肪が燃焼しやすくなるからです。
人間でも、1日2食にすると逆に太りやすくなると言われます。空腹時間が続くと、脳が食物からの栄養摂取量を増やすように指令を出すため、同じ量を食べても脂肪が蓄積されやすくなるのです。相撲の力士が、1日2食なのはこの原理を利用して太りやすくするためだとか。
もちろん、食事回数を多くしても、愛犬への1日の給餌量は増やしません。フードパッケージの記載を参考に、1日の適正給与量を守っています。
ちなみに、パッケージに記載されているのは「適正体重」の犬の1日の給与量です。すでに食べ過ぎて肥満かもしれない「現在の体重」ではないのでご注意を。
食事の回数を増やすと、1回に与える量が少なくなります。そこで活用しているのが、「早食い防止食器」。食べている時間を増やして、満足度を高める作戦です。
さらに「頭と嗅覚を使う」ことでも基礎代謝をアップさせようと、1食分は、座布団の下や置きっぱなしのクレートの中など、あらゆるところに隠して「サーチゲーム」にして与えたりすることも。
筋トレで代謝アップ!
体脂肪を燃焼しやすい状態にするため、愛犬にちょっとだけ筋トレをさせたりもしま
す。
室内では、飼い主の「脚下くぐり」や「脚ジャンプ」は、道具も不要で簡単にできるのでおすすめ!
やり方は、以下の写真をご覧下さい。
そう、お気づきかもしれませんが、これは飼い主の筋トレにもなるので一石二鳥!
散歩中は、ときどき早歩きやランニングを取り入れます。
そして、坂道を選んで登らせるようにもしています。
こちらも、飼い主のダイエットにも効果アリなのがうれしいところ。
それほど労力もお金もかけず、ほんのちょっとの工夫でできるプチダイエット。愛犬(と飼い主さん?)の肥満予防に、日課として取り入れてみてはいかがでしょうか?
連載情報
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ペットにまつわる様々な雑学やエピソードを紹介していきます!
著者:臼井京音
ドッグライターとして20年以上、日本や世界の犬事情を取材。小学生時代からの愛読誌『愛犬の友』をはじめ、新聞、週刊誌、書籍、ペット専門誌、Web媒体等で執筆活動を行う。30歳を過ぎてオーストラリアで犬の行動カウンセリングを学び、2007~2017年まで東京都中央区で「犬の幼稚園Urban Paws」も運営。主な著書は『室内犬の気持ちがわかる本』、タイの小島の犬のモノクロ写真集『うみいぬ』。かつてはヨークシャー・テリア、現在はノーリッチ・テリア2頭と暮らす。東京都中央区の動物との共生推進員。