大相撲春場所初日。新横綱の稀勢の里、そして大阪・寝屋川市出身の宇良が白星スタートを飾りました。稀勢の里は当然ですが、地元の声援を一身に受ける宇良の人気も、またすごい。
史上7位、所要12場所の新入幕は、元横綱・朝青龍、元大関・栃東と同ペースです。所属する木瀬部屋(元前頭・肥後ノ海)は、相撲界最多36人の大所帯。今場所は、宇良が部屋頭になりました。
関西学院大2年時は、体重別選手権へ絞って64キロで出場。それが、入門の際は113キロで、先場所が128キロに増え、今場所は134キロと順調にきています。
「スイーツなどは口にしていない。お酒だって一滴も飲まない。白米が大好きだから、ご飯を食べている」
そう。なるほど、ちゃんこよりも白米で、いつも3人前はある大きなおにぎりを携えている。また、右手には抱えきれないほどのから揚げが、おかずということでしょう。
今場所、宇良は「三賞を獲りたい」と語っています。これは師弟の夢でもあります。木瀬親方は現役時代、最高位は前頭筆頭。曙と貴乃花を破り、2つの金星はありますが、三賞には縁がなかった。そんな話を聞いていた宇良だけに、「よしっ」と気合が入っている。もし、獲得できたら、木瀬親方は、「涙を流して喜びたい」と漏らしています。
ターゲットは技能賞でしょう。十両5場所で46勝をあげ、19の決まり手があった。技のデパートといえば、解説者の舞の海さんの代名詞。
「ぼくがやってもケガをする。宇良は新・技のデパート」
という冠を与えました。
2月、都内で行われた熊本地震、復興支援の餅つきイベントでは大変な盛況。また、3日の節分には、柴又帝釈天で豆まきをしました。これは葛飾区の肝いりだとか。
葛飾区の狙いは相撲部屋を誘致すること。すでに今年6月には、東関部屋(親方は、元幕内潮丸)が、墨田区から柴又へ所在地を移転します。次に白羽の矢が立っているのは木瀬部屋という噂。宇良の人気で葛飾区の知名度をよりアップできれば最高です。
今場所、三賞を狙うには10勝を越える勝ち星が必要。二日目以降の活躍が期待される宇良です。
3月13日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」