3/28(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
今や中国の海洋技術は世界最高水準
6:29~ニュースやじうま総研ズバリ言わせて!:コメンテーター富坂總(ジャーナリスト・拓殖大学教授)
沈没事故から3年 セウォル号を引き上げたのは中国企業高嶋) セウォル号は3年前の2014年に珍島沖で沈没しまして、大変な犠牲を払ったわけですが。ようやく引き上げられました。その船体を乗せた運搬船が珍道に近い木浦の港に向けて、約105キロの道のりを曵航されているということです。「あ、これは富坂さんに聞かないといけない!」と思ったのは、セウォル号を引き上げた企業は中国の会社ですよね?
富坂) そうです。中国内では盛んにものすごく宣伝をしていますが、日本の映像だと出てこないですよね。
高嶋) 出てきませんね。
富坂) 韓国のテレビを見ているとチラッと出てきます。ちょうどグラデーションみたいに、中国だとものすごく出てきて、韓国だとちょろっと出てきて、日本だと全然出てこない。ものすごくわかりやすい。中国は急速に海の技術が進んでいまして、もちろんお金の面もありますが、韓国が依頼したということですよね。
高嶋) 韓国が中国に頼んだ。
富坂) まあ3年前のことなので、今みたいに仲が悪くないときの契約ですけど。
潜水記録を持つのは中国の「蛟竜号(こうりゅうごう)」
高嶋) ちょっと待ってください。日本も「しんかい」が6000とか6500とか行っているわけでしょう? 日本の技術と比べると中国の海底の技術はどんなものですか?富坂) 記録は抜いています。7000まで行っているので。
高嶋) え⁉ 中国が抜いている?
富坂) 蛟竜号(こうりゅうごう)というのをどんどんどんどん。でも2年くらい前だと思いますよ。
高嶋) とっくに、ということで。
富坂) そうですね。中国は今3つの空間、サイバーと宇宙と海で、特に宇宙と海に力を入れています。毎年記録を更新する感じで、今度は自己ベストに挑戦という形でやっています。これは本当に大ニュースで、中国のニュースを見ているとしょっちゅう出てくる話ですよ。
海洋での掘削技術は今や中国が世界一富坂) これに絡んで言うと半潜水型掘削プラットフォームという石油を掘削する機器は、中国が先進国に輸出しています。石油掘削プラットフォームなので、石油を掘るためのものですね。
高嶋) 南シナ海で。
富坂) ええ、そうです。南シナ海の問題は、この半潜水型海洋プラットフォームが上海から出発したときから始まっている。技術が伸びていくのと同時に、中国が海に存在感を高めているのは連動していたりします。
高嶋) 確かに尖閣の問題も、あの辺の海底にかなりの資源がありそうだとわかったときから「俺の海だと!」と中国が言い出したという話ですよね。
富坂) 意外とないみたいですけどね(笑) フレアがずっと出ていますが、石油や天然ガスが出たという形跡はないそうです。
高嶋) 石油掘削には相当深く掘るわけでしょう?
富坂) そうです。もっと深いところまで掘れるようになってきているので、今注目されているのはアマゾン沖、そういうところまで掘れるのではないかと。中国はこれまで掘れなかったところまで掘れるぐらいに技術を伸ばしていこうという野心を持っていますよね。
高嶋) そんなような技術を持っているのなら、セウォル号の引き上げは朝飯前と。
富坂) まあそうですね。技術を受けてやれるというところまでなっているわけですよね。いろんな意味で世界一という言葉が好きなので。ビルでも世界一をいいのかなと思いつつも建てたがりますよね。橋とか。潜水記録も、どこまでの深海に行けるとかは積極的にやっています。
高嶋) セウォル号のときは普通ちょっと気がはやるとね、上からただ釣り上げちゃおうと思うじゃないですか。そうすると腐食しているから壊れるかもしれないということで、下から持ち上げるような技術。それを中国がやっているとは思わなかったですね。なかなか気を使ったやり方をしている。恐れ入りました(笑)
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