韓国・朴槿恵大統領の弾劾案可決!国政運営不能?【やじうま好奇心】
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今週のあさラジは、『トランプ新政権で何かが起きる!ニッポンはド~ナルド?!』と題して世界情勢はどう変わるのか、そして我々日本の生活にどのような影響を与えるのか?専門家に解説していただく1週間。
3日目の今日は、トランプさんとは直接関係がないんですが、大揺れのお隣・韓国にスポットを当てます!
一昨年(2014年8月)、いち早く“空白の7時間”の問題を取り上げたせいで、その後、韓国大統領府から「出国禁止処分」の憂き目に遭った、産経新聞・元ソウル支局長、加藤達也編集委員にお電話でお話を伺います。
むろん加藤さんは、その後、裁判で無罪放免となりまして、今は自由の身…
加藤さん、おはようございます!
加藤)よろしくお願いします。
まずは今いちど、「加藤さんがなぜ一時期 出国禁止処分となっていたのか」振り返っておきますと…
14年8月、加藤さんは、産経新聞のウェブサイトにコラムを執筆。
セウォル号沈没事件が起きた日の朴大統領の「空白の7時間」の問題を取り上げまして、この7時間の間に、朴大統領が、チェ・スンシル(崔順実)容疑者の元夫、チョン・ユンフェ氏と密会していた「噂がある」… と指摘。
さらに、すでに周辺との意思疎通ができない「不通(プルトン)大統領」だとお書きになりました。
これが大統領府の逆鱗に触れまして、加藤さんは在宅起訴されたうえ、出国禁止処分に!
当時は日本でも、加藤さんの在宅起訴が、大々的に報道されたものですが…
実はその後、仰天するような事実が明るみに出たそうですね?
加藤)その後の取材で、実に驚きました。というのも、朴槿恵大統領が、「出国禁止処分」の件をまったく知らなかった」のです。
「あの日本の記者はまだ韓国にいたの?」と。
世界が注視する言論の自由に関する重大なニュースを、こともあろうに大統領が知悉していない…。つまり、当時すでに、朴槿恵大統領は、「お飾りに過ぎなかった」ということです。
今となってみれば、私の記事に怒ったのは「朴槿恵大統領」ではなく、彼女の思いを勝手に忖度する「青瓦台(大統領府)」だった… という確信があります。
ソウル支局長時代、加藤さんは朴槿恵大統領と直接会って話したそうですが、どんな印象を?
加藤)こう言ってはなんですが、「大物感」をまるで感じることができず、当時は自身の記者としての感性を疑いました(笑)。
でも、今回の弾劾騒動を受けての狼狽ぶりをみるにつけ、やはり、当初の印象通りの人物だったと思います。
いわゆる「空白の7時間」については、今、どう捉えていますか?
加藤)メディアは、やれ「ヘアスタイルを整えていた」とか「ボトックスを行なっていた」とか騒いでいますが、彼女にとってこうした行為は「日常」であり、なんら驚くに当たりません。
取り巻きとの「密会」についても、当時、ソウルの検察は私に対して「大統領府には、誰も入れないぞ!」とスゴんでいましたが、今となっては大統領府の警備状況はズルズルであり、「大統領に近しい人物であれば誰でも入れた」ことが明らかになっています。
要するに、あの7時間には何があったとしてもおかしくないということです。
ただし、セウォル号沈没事件後の彼女の発言については、いまだに非常に引っ掛かっています。
それは、「事故の遺族の中に極端な左翼思想の持主がいる」などとうそぶいたことです。
国民が涙した重大事故と思想性は関係ないでしょう。
これからでも彼女には、遺族に意を尽くして対応して貰いたいと思っています。
加藤さんは朴槿恵大統領に対してお腹立ちじゃないんですか?
加藤)不思議と腹はたっていません。というのも、腹を立てるのが恥ずかしいほどの小物政治家だからです。
彼女は、父親の朴正煕政権の頃から、崔順実容疑者とその父親に身も心も捧げてきました。
2012年の大統領選のときから、彼女の選挙事務所には、崔順実容疑者の関係者が出入りしていたことも分かっています。
昔から、廻りには、こうしたいかがわしい人間が沢山いたのですが、待ったをかける人物が皆無でした。
大統領府は、いかがわしい人間を野放しにし、朴槿恵の意向を「忖度」するだけ。
朴槿恵政権をドーナツにたとえるならば、朴槿恵は「ドーナツの穴」に過ぎなかった…と言えましょう。
朴槿恵の失脚を受け、「今後の韓国」ひいては「日韓関係」はどうなりましょう?
加藤)韓国の国民の目は、すでに次の大統領選に向けられています。
現在、世論調査でトップを走るのは、最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)前代表。
彼が大統領になるようなことがあると、反日思想の持主(あるいはそれを武器としている)ので、日韓関係は冷え込むこと必至ではないでしょうか。
支持率で2位につけるのが、(出馬は明言していませんが)国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長。
来年1月に凱旋帰国を果たした際には、さらに人気が出ると言われています。
国際派であり、日本にとっては彼が大統領になったほうが組みし易い… とも思えます。
が、それもまた早計、という見方もあります。
というのも、国連の事務総長とは、いってみれば、「世界大統領」。
元「世界大統領」ともなれば、一層のこと、韓国独得の「忖度政治」が跋扈することになるからです。
いずれにしろ、あまり明るい日韓関係は待っていないかもしれません。
ちょっと悲観的に過ぎるかもしれませんが(苦笑)。
──産経新聞・元ソウル支局長、加藤達也編集委員に話を伺いました!
12月14日(水) 高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より
今週のあさラジはトランプ新政権で世界が動く!何かが起きる!ニッポンはド~ナルド!?
次期アメリカ大統領にドナルド・トランプ氏に決まり、早くも国内外にその存在をアピールし始めています。
その存在は、これからの世界各国に大きな影響を与えるのは間違えありません。
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