今日は北朝鮮の慶祝!挑発行為はあるのか?高嶋ひでたけのあさラジ!
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4/25(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③
きょう朝鮮人民軍創建85年~緊迫する日本政府
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂總(ジャーナリスト・拓殖大学教授)
本日、朝鮮人民軍の創建85年記念日北朝鮮では今日、朝鮮人民軍の創建85年の記念日を迎え、アメリカや日本、それに韓国は核実験やミサイル発射などの挑発行為に警戒を強めております。こうした中、核問題をめぐる六か国協議の日本、アメリカ、韓国の首席代表は今日東京で会合を開き、参加国の強固な連携を示す構えです。
高嶋) 世界には緊張感が確かに走っております。今日はどういう一日になるのか。まずニッポン放送報道部森田耕次解説委員です。
森田) 総兵力が119万人と言われます北朝鮮の朝鮮人民軍。その創建85年を迎えまして首都平壌では通り沿いに『4.25』とか『慶祝』などと書かれた看板ですとか国旗が掲げられています。ただ大型の行事は事前には予告されておりません。平壌では昨日軍創建85年を記念する中央報告大会が開かれまして、朴永植(パク・ヨンシク)人民武力相が演説で「アジア太平洋のアメリカ軍基地とアメリカ本土を照準機内に収めた核攻撃の手段は常時発射待機状態にある」とこのように協調しております。一方先ほど入ったニュースでアメリカのトランプ大統領は国連安全保障理事会のメンバー国の国連大使らをホワイトハウスに招いた昼食会で「北朝鮮の現状は受け入れがたい」と述べ、北朝鮮に対して安保理はさらに「強力な追加制裁を科す準備をするべきだ」とこのように求めました。またトランプ大統領は日本時間の昨日安倍総理大臣と中国の習近平国家主席と相次いで電話会談をしまして、北朝鮮に挑発行動の自制を引き続き強く要求することで一致しました。およそ30分の電話会談のあと記者団に答えた安倍総理です。
安倍) 北朝鮮に強く自制を求めていくということで完全に一致を致しました。昨日からカール・ビンソン空母打撃軍と海上自衛隊の共同訓練が始まりましたが、引き続き米国と緊密に連携し、高度な警戒監視体制を維持し、そして我が国として毅然して対応をして参ります。
森田) 一方習近平国家主席はトランプ大統領との電話会談で「国連安保理の決議に違反する行為には断固として反対する」と強調する一方で、「関係各国が自制するように望む」とも述べてアメリカを牽制しております。中国はアメリカの空母カール・ビンソンの派遣が軍事的緊張を高めることを警戒しております。そのカール・ビンソンは朝鮮半島付近に向けて北上しておりまして、一昨日からフィリピン海で海上自衛隊と共同訓練を行い、近く日本海に入る予定です。こうした中、日本とアメリカと韓国の三ヶ国は今日午前、六か国協議の首席代表会合を東京都内で開くことにしておりまして、高度な警戒監視体制の維持を確認し、中国に北朝鮮への影響力行使を求める方針でも一致する見通しです。
圧力をかける一方では話し合いの条件を整えているアメリカ高嶋) トランプさんと安倍さんと習近平さんが電話会談をやって。コンセンサスをとったということは事実ですよね。
富坂) そうですね。中国側の報道では、電話会談は100%朝鮮半島問題だけではなかったと。最初にまず米中間の「今度中国に来てくれよ」「はい、わかりましたよ」というやりとりがあったあとに「朝鮮半島どうする?」という話に入っています。総論と各論の関係はありますが、そこもちゃんと話し合っていると。
高嶋) なんだこれ? と思ったのは、今日のネットニュースで北朝鮮の国境沿いに10万人のちょっと怖そうな兵隊が展開しているとか。
富坂) それよく言われますが中国はしないと思います。要するに金正恩さんにテーブルにつけと言っているわけですから。中国が北朝鮮に軍事的に圧力をかけるということをしても影響はないと思います。むしろ彼らをきちんとテーブルに着かせるための苦労をすごくしているので。アメリカも協力をしてくれということを言ってね。恐らくアメリカは段階的にカール・ビンソンを出したりしていますが、一方でティラーソンさんから始まってレジームチェンジ、金正恩を排除するということは考えてないよと。アメリカが考えているのは朝鮮半島の非核化だけだというメッセージを出したり。あとは現状凍結するのであれば話し合いの前提条件が出来ますよという提案をアメリカがしているわけですよね。これはほとんど無視されますが、アバマ政権のときはけんもほろろで断ったところをトランプ政権になってからは核実験とミサイル実験さえしなければアメリカは話し合うというところまで下げた。さらにスパイサー報道官が15日の前後に「レッドラインを設けない」と言っている。国連での制裁を強めていくということもやりつつ、話し合いの条件も整えているわけです。それに北朝鮮が乗ってくるかどうかは誰にもわからないところなので、非常に変数が多いところです。
北朝鮮のトップは意外と交渉巧者高嶋) 北朝鮮は独裁国家ですよね。肥った刈り上げの金正恩委員長に全てやるかやらないかがかかっている。核実験も上の方の命令があればすぐにでもできるという情報がありましたよね。人間の性格から言って話し合いの手を差し伸べてくる、そういうものに対して本当は怖くて「あ、よかった」と思って乗るのか、それともあくまでも国内向けのポーズにしても「一発かましてやる」のか。どちらに反応すると思いますか?
富坂) というよりも北朝鮮は暖かくしているときと冷たくしているときを使い分けているところがあります。大国同士の思惑は朝鮮半島、これはどこの半島もそうですけど、半島にからむ大国の思惑は必ずどこかに隙間ができるので、そこの隙間に向けてポテンヒットを打っている状態です。
高嶋) 要するに北朝鮮の体制転換とか首を刈ってしまうだとか。そういうようなことは思っていないと。
富坂) そういうことですね。空いている隙間をどんどん狙ってきているので。ミサイル実験をずっとしない時期がありましたよね。向こう側から話し合いを仕掛けてくるときもありましたよね。つまり使い分けてきているので、意外に交渉巧者ですよね。
高嶋) なにかねえ、つい最近になって帰国しようとしていた韓国系アメリカ人の教授を捕まえたりして。ああいう姿を見ると外交カードとして使いたいわけでしょう?
富坂) そうですね。
高嶋) ある意味での冷静さを持っていると。
富坂) そう考えてもいいのかもしれない。日本の記者を集めて変なメッセージを出してきましたでしょう? ああいうことですよ。あと面白かったのはトランプ政権ができた直後に北朝鮮高官のビザを取り消しましたでしょう? 我々は知りませんでしたよね。そういうこともやっているわけなので。見えているところが全てではない。結局権力者が考えることはなにかといえば、自分が一日でも長く安定的に支配したいということ。だから花火一発上げて「よかった~、俺も死にました~」というバカな人はいない。それはなんのためにやるのか、必ず理由があることなので。そういう意味でいうと北朝鮮のトップは北朝鮮という国土をいかに盤石に支配するのかということが一番に考えていることなので、そのためにどうするかということは外さないと思います。
高嶋) それなりに賢い人ですか?
富坂) そう思いますね。
備えるという意味で、なにが起きてもおかしくはないという事態高嶋) 今日はなにもないと。
富坂) いや、それはわからないです。そこだけが一番読めないところですね。北朝鮮はアメリカのことを100%わかっていないからおびえているわけで。こちらだって彼らの考えていることがわからない。霧がサッと晴れてみたら意外と簡単なことですよね。平和をお互いに提供すれば済むだけの話ですが。そこがモヤモヤの中に入っているので「本当のところもっとすごいこと考えているんじゃないの?」腹の探り合いに入ってしまっているというわけです。
高嶋) 居丈高な放送での言い分というのは、いつもあの調子ですが。変化は感じませんか?
富坂) 感じませんね。
高嶋) カール・ビンソンも日本の自衛隊と付近で演習をしてやってくると。
富坂) 共同訓練をしてねえ。5月末にICBMの迎撃訓練をアメリカでやりますので。これまでの行動を見ていると、合同軍事演習もメッセージですから。『フォールイーグル』と『キー・リゾブル』という2つの主な訓練がありましたね。
高嶋) 富坂さんの話を聞いているとすごく安心してきますが。安倍総理や政府はもしミサイルが飛んできたらああしろと。
森田) 日本政府はかなり緊迫していますね。
富坂) 備えるという意味では何が起きてもおかしくはないという事態には間違いない。ただもう少し見ていてもいいのではないかと私は思いますね。