5/11(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
フランス”トゥールーズ・ブラニャック空港”株のほぼ半分を中国に売却
6:29~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター山本秀也(産経新聞論説委員)
ボルドー、ブルゴーニュの有名シャトーを次々と中国資本が入っている高嶋)フランス新大統領のマクロンさんが、意外と中国のことをよく知っているとか。
山本)わりと中国通ですよね。この人。
高嶋)それで、今日伺いたいのは、オランド大統領の下で経済大臣をやりましたが、フランス政府が、国が持っている空港の、ほぼ半分(49.99%)の株を、いわゆる外国資本、中国に売ってしまった。
山本)そうですね。”トゥールーズ・ブラニャック空港”、スペインとの国境に近い、南部にある空港なのですが、政府が持っている空港株。これが6割あったのですが、それのほぼ半分(49.99%)を中国資本に売却しました。これにはさすがにフランス国内で批判があり、「そんなインフラを中国資本に売って、大丈夫か?」と言われたのですが、「飛行機は中国に売っているでしょう? どうして飛行場は売っていけないのですか?」と言い返したそうです。ここ数年中国の資本は、政府資本に民間資本、大から小まで、だいぶフランスの金が入っているのはその通りで、身近なところだとワインですね。ワインの製品ではなく、シャトー……ワインを作っている蔵本を爆買いていまして。有名なボルドー、すでに100くらいが中国の資本が入っています。それだけではなく、産地はたくさんありますよね。ブルゴーニュでも、中世から続いている有名シャトーが落札予想価格を遙かに上回る金額で、中国に買われてしまった。
高嶋)観光も多いのですか?
山本)観光客も大勢行っています。不動産も爆買いしています。パリの中華街は、元々は「13区」という移民地区にあった。そこへ行くと中国系のスーパーがたくさんあるそうです。それ以外に、懐具合に応じていろいろな物を今買っていますから、もう少し、下世話な移民地区の「19区」というところでも中国人が増えていますし、それから「3区」辺りの真ん中の高級アパルトマンもだいぶ中国人に買われている。それから、さる汚職高官の汚職のネタ元を探っていくと、プロヴァンスの別荘に行き着いて、「あれ? いつの間に買っていたの?」みたいな話が出てきたり。
毛沢東の一説にも自らを例えている高嶋)そんな背景の中で、マクロンさんはいわゆる中国のやりかたとか、歴史とかを非常に深く勉強して。
山本)これ、おそらくどこかで中国史の勉強をしたのでしょうね。鄧小平の言った、「白い猫でも黒い猫でも、ネズミを捕るのが良い猫だ」と言うのは常識の範囲内かもしれませんが、毛沢東の一説を引っ張ったり。自分の組織を持たない選挙の長い戦いを、毛沢東が江西省の根拠地から逃げ出して。逃げ回って黄土高原にたどり着くまでの長征、ロングマーチ。あれにたとえてみたり。多分これ、詳らかではないですが、どこかで中国政治や中国史の勉強をしたのではないでしょうか。
高嶋)社会党だから、ではないですよね。隠れ社会党?
山本)隠れ社会党、と言う声もありますが、まあ左派政権に入っていましたからね。いずれにしても、若い方ですので、知識欲、探求力、共に旺盛だということですので、大変おもしろい政権になるのではないでしょうか。
高嶋)マクロンさん、逆に日本のことはどれくらい知っているのでしょうか?
山本)まだ聞いていないのですよ。ぜひ日本文化にも、目を向けて貰いたい。