パリ・シャンゼリゼ通りで発砲事件~イスラム国がニュースサイトで犯行声明 高嶋ひでたけのあさラジ!

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4/21(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

襲撃犯はフランス当局テロ部門の監視対象だった
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター宮家邦彦(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・外交評論家)

パリで発砲・警官2人死傷~パリで発砲事件後警備する警察当局者=20170420(ゲッティ=共同) 写真提供:共同通信社

パリで発砲・警官2人死傷~パリで発砲事件後警備する警察当局者=20170420(ゲッティ=共同) 写真提供:共同通信社


警察官2人死傷 実行犯は射殺

フランス・パリ中心部のシャンゼリゼ通りで、20日夜発砲があり、警察官2人が死傷しました。地元メディアは「何者かが自動小銃で警察官を撃ち、警察官らの反撃により射殺された」と伝えました。

高嶋)明後日がフランスの大統領選挙、最初の選挙なのですけど、何が起こったかシャンゼリゼ。その辺も含めまして、まずニッポン放送報道部森田耕次解説委員です。

森田)パリのシャンゼリゼ通りで20日の夜、日本時間で今日未明、何者かが自動小銃で警察官を襲撃しまして、2人が死傷しました。警察はこの襲撃犯を射殺しました。襲撃犯の動機や背景は分かっておりません。
地元メディアのよりますと、警察は共犯がいる可能性もあると見て付近を捜索しておりまして、シャンゼリゼ通り一帯は封鎖されています。フランス検察の対テロ部門が捜査を始めたということです。
それで23日にフランス大統領選挙の第1回投票が迫っているのですが、南部のマルセイユでも先日男2人がテロ未遂容疑で拘束される事件があったばかりです。
反イスラム・反移民を掲げます極右国民戦線のルペン党首はこうしたテロのような緊張を追い風に「社会の猛毒だ」などとイスラム過激主義を非難しているのですね。
マルセイユに18日に拘束された2人はフランス生まれのイスラム教徒でして、家宅捜索で中道右派候補のフィヨン元首相の写真が見つかった他、マルセイユで19日に開かれたルペン党首の集会を狙った可能性も地元メディアでは指摘されているのですね。
超党派候補のマクロン前経済相はフランスで相次いでいるテロについて「後ろ指を指し合うのではなく、開かれた社会を目指そう」と訴えているのですが、ルペン党首は「これは手緩い」と一蹴しまして、前科がある外国人の国外追放や、二重国籍の犯罪者からフランス国籍の剥奪、こういった時論を展開しているのですね。
今入ってきた情報によりますと、フランスのオランド大統領は「テロの可能性があると確信している」と述べたということです。また地元メディアによると、襲撃犯はフランス当局のテロ部門の監視対象だったと伝えております。
それから過激派組織「IS(イスラム国)」系のニュースサイトが「実行犯はISの戦士だ」と伝えたということで、事実上の犯行声明が出ております。


23日の大統領選挙第1回投票と関係が?

高嶋)選挙に対して何か思惑でもあるのですかね?

森田)その背景はまだはっきりとは分かりませんね。ただイスラム過激派組織の犯行声明が出ています。

高嶋)さあ、宮家さん。少しフランスに絞って伺いたいのですけど、と言っても、イギリスもドイツも皆影響し合っている訳ですからね、単純にはいきませんけども。これどうですか、ルペンさんだのマクロンさんだの……。

宮家)今団子レースですよね。せいぜい二十数パーセントずつで微妙で、あと2日でしょう。この時期にこんな事件がなぜ起きるのでしょうかね?
起きれば当然これはルペンさんにとっては追い風になりますよね。もっと厳しくやれと。でも全然今までのやり方じゃ駄目だという風な感じで、どっと世論が流れることをどうしてイスラム国がやるのですかね? 逆でしょう。だからよく分からないのですよ、本当に誰がやっているのだかね。
ただいずれにせよこのパリのシャンゼリゼが、あんなパトカーがいっぱい来て騒然としている状況を見るだけで、これやっぱりインパクトありますよね。嫌ですね。


発砲事件で大統領選に影響はあるのか?

高嶋)やっぱりこれ最初におっしゃったように1回目の投票というのは過半数を取る候補なんか見当たらないですよね。団栗の背比べですよ。
これ誰が1位と2位になるのかも焦点ですけれども、その後どっちを、よく自民党の総裁選なんかでも2位・3位連合とかいたりしますけど、どういう風な組み合わせになって、どんな投票形態になっていくのかというのは、こっちの方が大きいですよね、5月7日ですけど。

宮家)まあ今まではルペンさんの国民戦線、これお父さんの時代からある政党ですよね。随分中身は変わりましたけども。今までは彼みたいな人たちが出て来ても、もしくはそれ以外でもちょっと変わった人が出て来ても常識的なエリート層の連中が皆集まって、多数派が工作をしてひっくり返すということはあったのですが、さあこの様な事件が起きて、そして民意がどう流れるか分からない時にね。

高嶋)こういう時代どうなのですか、あの例の国立行政学院ですか、エリート中のエリートのマクロンさん。若いし、39歳でしたっけ。

宮家)普通世が世ならもう大統領候補で颯爽とデビューという所かもしれないけど、これ逆風ではないですかね。
だってそもそもトランプ政権の時もそうだけども、ああいう極右なりナショナリズムに流れていくのは非エリートの人たちですよ。あいつらがやっていてエリートの奴らが駄目だからと言って、トランプさんも選ばれてきている訳で、だからイギリスも離脱している訳ですから、EUから。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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