5/12(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②
娘婿・クシュナー氏の企業とイスラエル富豪との資金問題も
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター宮家邦彦(キャノングローバル戦略研究所研究主幹・外交評論家)
大統領に“なりきれない”トランプ氏 感情的な公私混同の言動が目立つ高嶋)宮家さん、アメリカのトランプ大統領がFBIのコミー長官をいきなり解任しまして大騒ぎになっておりますが。
今日早朝に入ってきました共同通信のニュースなんかを見ていても、トランプ大統領はコミーさんと一度夕食を共にしたとき、そして残りの2回は電話で「できれば教えてくれ、私は捜査されているのか?」という、こういう風に再三質問をしたと。長官は「捜査対象ではありません」と一応答えたというのがあるのですね。
それからロシアとのコネクションについて「なぜロシア関連の捜査が終わらないのか!」と側近らを叱責し、テレビに向かって書類を投げつけることもあったという。相当荒れ模様なのですかね?宮家)というか、彼の会社ではないのですからね、これ。「アメリカ合衆国」の“政府”なのだから、ちょっと何言っているのですかね? この人。
高嶋)そしてさらに、今日の情報で娘婿のクシュナーさんの例の企業がイスラエルの富豪・スタインメッツ家からなにやらいろんな資金を得ていたというような、なんだかきな臭くなってきましたね。
宮家)まあどうですかね、日本にもそういう人たちいたのですけどね。やっぱり自分の身内・家族はかわいいけど、身内以外は使用人ということですよ。だから彼からすれば大統領になっちゃったのに、まだ昔のままなのではないですかね。
このままだとウォーターゲートになるというような報道もあるけど、十分あり得るのではないですか? だってなぜ(捜査が)終わらないかって、それはまだ十分情報が全部出ていないからですよね。そのいくつかの疑惑にちゃんと答えていればちゃんと終わるのですけどね。困っちゃうね。
日本で言う「指揮権発動」状態 “完全無防備”なままのトランプ政権高嶋)クビにしたということは、今度ある下院議員がどうのとかあったりしますけども、これはFBIとしてもある意味では面子潰されたことになりますよね?
宮家)日本で言えば「指揮権発動」ですよね。だって捜査をやっているのでしょう。それで捜査をやっている人をクビにするのだから、良い仕事をしなかったからって、だって捜査をするのが仕事なのだから彼らは。
大統領の身内だろうがなんだろうが、法に違反すればそれは捜査の対象になるのは当たり前ですよね。これはどっかの国と違って大統領一族であったって法の下には平等なのですよ、皆と。法の上に大統領の家族を置くなんていうことはアメリカではあり得ない。
日本には「指揮権発動」という制度があるけども、これももう60年以上やっていないわけですよ。アメリカでこんなことが起きるとは僕は思わなかった。高嶋)指揮権発動をすると逮捕出来ないのですよね、当時は佐藤栄作さんでしたけれども。それでこのクシュナーさんとか、これ最初から心配されていた話じゃないですか。「そうなっちゃうんじゃないの?」と。
宮家)そう。公私混同と利益相反ね。これが一番心配されていて、要するに「無い」と言うのだけど、この人たちやっぱり分かっていないのではないかと思うのです。やっぱりニューヨークの不動産屋のままだよ。
高嶋)言われてもしょうがないですよね(笑)。
宮家)ワシントンの政治をやってもらわなきゃ困るのでこのやり方をやっていると、やっぱりいくらでも埃が出るとは言いたくはないけども、いろんな切込みがあり得る訳ですよね。それ一個一個丁寧に説明していかないと大変なことになりますよ。
高嶋)いつも宮家さんのおっしゃる通り、トランプさんは大統領になりきっていないのですよね? いつまでも自分の感情・気持ちが優先で、そればっかりを発散して、いわゆる「ここはこらえて、大統領だから」というのが無いのね。
宮家)無いよね。これで良いのかなぁ……?
高嶋)宮家さんが良いのかなって言ったら、僕らはどう答えて良いか分かりませんけども(笑)。
宮家)だって困るじゃないですか(笑)。だって同盟国なのですよ。ちゃんとしっかりやって下さいよと言いたいね。
高嶋)フリンさんなんかも有罪になるのではないかというね。
宮家)いやあり得るでしょうね。だって誰が考えたってロシアの大使が何を喋っているか皆聞き耳を立てて聴いている訳ですからね。それでまたペラペラ余計なことを喋ったらそれは法律違反になるのは決まっていますよ。
高嶋)その辺のところも極めて無防備だというのがトランプ体制なのですよね。
宮家)もう脇が甘甘甘甘。