トランプのFBI長官更迭問題~大統領としてあるまじき行動 高嶋ひでたけのあさラジ!

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5/15(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

FBI疑惑のアメリカ・トランプ政権~任期の4年もつかどうか?
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)


ロシアゲート事件の疑惑と今回の更迭は分けて考えるべき

高嶋)アメリカのトランプ大統領がFBIのコミー長官を任期6年も残っていながらクビにしました。これが一言で言うと、かつてのニクソン大統領のウォーターゲート事件みたいに……「ロシアゲート」になるのではないか、と。「自分がロシアに対していろいろ働きかけたりやったりしていたことが、逆に証明されているのではないか?」みたいな言い方をする人がいますが、須田さんはどのような見解ですか?

須田)トランプ大統領がロシアの、中でもプーチン大統領と手を組んで、「大統領選に有利に働いた」、あるいは「他のビジネス上の恩恵を受けている」という、そもそものロシアゲート事件としての疑惑と、もう1つ、今回は人事ですね。「FBI長官の更迭」という人事。この問題は、分けて考えなければならないと思います。ロシア疑惑に関しては、まだあるのか無いのかは分からない。ただ、FBI長官の、今回の任期を残したままの更迭は、アメリカの大統領として、絶対にやってはいけないことをやった。このこと自体で、トランプさんが追いつめられていく可能性は高いと思います。そもそもコミー長官というのは、大統領選挙の最終盤で、ヒラリー・クリントン元候補のメール問題を巡って、なぜか唐突に蒸し返して捜査を開始した。結果的に何も問題なし、として決着しましたが、あのときにトランプ大統領は手を叩いて喜び、最近になってヒラリーさんがマスコミのインタビューで「もしあれがなければ、私が大統領になっていたかもしれない。痛恨の極み」と答えています。

高嶋)あの頃はトランプさん、「ヒラリーを監獄に入れろ!」とか、激しかったですものね。ということは、コミーさんはあの段階ではトランプの味方では?

須田)とも言われていたのですが、これは「アメリカのFBIという組織、長官はかくあるべき」ということを考えていくと、当然の事柄なのです。つまり、「将来大統領になるかもしれない人が疑惑を抱えているままではアメリカ国民の信頼は保てないだろう。白か黒かハッキリさせよう」と。そうした点では、FBIは公正中立で厳正な捜査機関である、というのが、アメリカ国民の認識ですから。これに対して、「ロシアに対する捜査を止めろ! 止めないならお前はクビだ!」、みたいなニュアンスの発言をTwitterで呟いていますが。

高嶋)本当にそうですよね。しかも3回も。「俺はロシアの件について、捜査の対象になっているのか」と3回も確認して。

須田)それは聞くこと自体がおかしい。


今回の件で大統領としての適性が疑われる

高嶋)「忠誠を誓え」とかね。須田さん、トランプ大統領のTwitterをフォローしているようですが、どうも激しいらしいですね。

須田)ええ。「FBIは俺をハメようとしている」みたいな。Google経由のTwitterは、トランプ大統領本人が呟いているものですから、こちらに注目していただきたいのですが、要するに、もう被害妄想だらけなのですよ。こんなことで今後政権運営をきちんとやっていけるのか? この人は大統領として的確なのか? ということが、今回の人事で見えてきたと思います。

高嶋)「これは重大局面」と言う人もいれば、「議会の構成から、ニクソン大統領のウォーターゲートのような、一気に辞任に向かう圧力にはならない」と言っている人もいますね。

須田)これはトランプさんの膝元の共和党サイドからも、おそらく批判が出てくるでしょうし、これで100%マスコミやメディアはトランプ批判一色になっていくと思います。

高嶋)「報道官の会見も止めようか」とかね。もう無茶苦茶ですね。

須田)支離滅裂というか、もう「大統領として機能していない人」と考えても良いのかな、と。4年間の任期が、どこまで保つのか、というのが今後の注目ポイントだと思います。

高嶋)FBI長官の問題が出てきてから、まだ支持率調査はまだないようですが、今度あったら、どんな数字が出るか。意外と恐ろしい数字になる可能性もありますね。さて、どうなるか。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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