中国一帯一路構想に日本は乗るか乗らないか?高嶋ひでたけのあさラジ!

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6/6(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

ロシア「ユーラシア経済連合」、アメリカ「親ユーラシア戦略」と一体化
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター富坂總(ジャーナリスト・拓殖大学教授)

一帯一路構想

一帯一路構想 資料提供:共同通信社


安倍首相が中国の「一帯一路」へ協力表明

安倍晋三首相は5日、東京都内での国際会議で講演し、中国が提唱するシルクロード経済圏構想「一帯一路」について自らの考えを述べました。

安倍総理)「一帯一路」の構想は洋の東西、そしてその間にある多様な地域を結び付けるポテンシャルを持った構想です。万人が利用できるよう開かれており、透明で公正な調達によって整備されることが重要です。

高嶋)今日の日経新聞の一面は「一帯一路に協力姿勢 首相、公正さなどを条件」という記事でした。
昨日の総理の動きはベトナム投資カンファレンスに出たり、ASEAN(東南アジア諸国連合)の事務局長と会ったり、夜は国際交流会議「アジアの未来」の夕食会に参加したりとアジアづいていました。
中国通の富坂さんからの情報なのですけれども、このあいだ楊潔篪(ヨウ・ケッチ)国務委員が来ていたときに楊潔篪さんとの会談で、その後の経団連の会合に総理が大変遅れたということがありましたが、これが実は相当意味が深かったのだという話です。

富坂)そうですね。楊潔篪さんの表敬の時間が思った以上に伸びた。この伸びたことが今後の日中関係の好転の兆しだというようなことを言ったみたいですね。それを受けて中国のテレビもこの楊潔篪さんの訪問をドーンと大きくやりました。これは両方からサインが出ているかなと私は見ています。

高嶋)かつてはこの一帯一路について、中国の経済派遣に繋がるのではないかと日本はかなりの警戒感があった。しかし、この頃中国自体が結構軟化してきていませんか?

富坂)そうですね。この一帯一路を成功させないといけないので、ある意味で中国がそこでどう見られているかということをすごく気にしています。日本は強引なことを押し付けて来るのではないかというのを一番心配されることなのですけど、それは絶対にやらないでしょう。


習近平「中国の発展モデルを押し付けない」“話の分かる中国”に?

富坂)この間、習近平が基調演説をやったときにポイントが6項目あると言われているのですが、政治システムを押し付けないとか、中国の発展モデルを押し付けないとか、いわゆる「押し付けない、押し付けない」というのがたくさん出て来る(笑)。

高嶋)“話の分かる中国”に変身するからということですか?

富坂)そうですね。あと実は今度私月刊誌で長いのを書いたのですけども、核心的利益というのもどんどん使わなくなっているのですよ。

高嶋)聞きませんね、最近。

富坂)今回もシャングリラ対話で南シナ海を巡ってやり合いましたが、その中でも核心的利益ってあまり出て来ないのです。ほとんど出て来ない。

高嶋)それはカモフラージュですか? それとも本気ですか?

富坂)中国はそういう風に世界に見られたいということのチャンスを探していて、今は多分口で言っているだけですよね。だけどいずれそこから実が生まれて来るのではないでしょうか。こういうのはよくあることなので、そちらの方を目指しているのではないですかね。


日本が乗らなくても「一帯一路」構想が実現化するのは確実。

高嶋)トランプさんがとにかく「アメリカ・ファースト」で、今の機会に乗じて自由貿易なんて中国が言うのですから、随分変わりましたよ。

富坂)そうなのです。今立ち位置を変えるチャンスだなということを中国は思っているのでしょう。
これまでのクラスの問題児が急に優等生になりつつある(笑)。でもこれ1年やると人の目は変わってきますので、私はむしろ逆に型にはめていった方が良いと思います。そうすると中国に手枷足枷はまってしまうので。逆に変なことが出来なくなるので、ある意味褒め殺しじゃないですけども、中国にはそういうことを率先して世界のモデルになるならやってくれということを。

高嶋)日本の最大のメリットは何ですか?

富坂)これはメリットというよりも、日本が参加してもしなくても動きます。一帯一路構想というのはロシアが進めていた「ユーラシア経済連合」、さらにアメリカが持っていた「親ユーラシア戦略」、これが2015年からもう一体化が進んでいるのです。飲み込んでいく形であるので、これはもう進んでいくと思います。日本は乗るか乗らないかだけです。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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