金正恩体制への米・中・露の本音 高嶋ひでたけのあさラジ!
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5/30(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②
北朝鮮は大国にとってなくてはならない必要悪!?3週連続ミサイル発射で能力誇示
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター富坂總(ジャーナリスト・拓殖大学教授)
コントロールできる悪にするのが大国のゲーム新聞によると2011年からの北朝鮮のミサイル発射は合計53発。今年2月からは9回。その精度は上っているように伝えられています。やりたい放題に見える北朝鮮に対して、アメリカ・中国・ロシアの本音とは?
富坂) 日本にとってあまり聞きたくない話かもしれませんが、アメリカ・中国・ロシアは金正恩体制を残しておくことにメリットを感じていて、中国にとって、隣国は小さい方がいいので朝鮮半島を2つにしておきたい。ミサイルを自国に向かって撃たせない方法はいくらでもあるが、1回統一してしまったら2つに割る方法がないので。
アメリカにとっては、この脅威があるからこそ在日在韓米軍の価値が出てきます。2012年に韓国が指揮権、戦時統制権と言いますが、それをアメリカから戻せという話をした。つまり米軍出ていってくれという話です。だけど北朝鮮の脅威がある限り、その話には一切ならない。同時に武器も売れます。高嶋) 大国にとってはハッキリとは言わないけど好都合だと。
富坂) 好都合とまでは言いませんが、必要悪だということです。必要悪の悪の部分が今ちょっと大きくなりすぎているのですが、これをコントロールできる悪にしていこうというのが大国のゲームなのです。
高嶋) コントロールできる悪。都合の良い悪党にとどめると。実害をこうむるのは駄目だけれども、あの程度の核の開発をやっている限りは別に潰す必要がないというのが本音。
富坂) そういうふうにしていたところで、放置というより穴が空いていた。北朝鮮から核を取り上げようとしたら、かなりのダメージを覚悟しないとできないところにまでなってしまったというのが現状です。
誰が得をして損をするのかで国際社会は動く高嶋) いつの間にか手を下せない状況になりつつあるわけですよね? そんなのでいいのかと。
富坂) 良くはありませんが。逆に言うと誰も前面に出したくはないのではないでしょうか。
高嶋) ヒトラーが出てきたときも、心配した人はものすごく心配しましたが、ヒトラーが共産党を目の敵にしたとか、むしろ出てきた方が良かったという人もいっぱいいるわけじゃないですか。北朝鮮も今の言葉でいうと『ヤバイ存在』で。ビジネスや金儲けが先行しちゃって。サイバー攻撃を北朝鮮が相当やっていると。7000人もいると。それでバングラデッシュの銀行から現金をかすめ取ったと。あんなことばっかりやられていたら潰さないと、鬼子になるのでは?
富坂) 誰がどう潰して、誰が得をして損をするのかで国際社会は動きますので。良い悪いではない。そこが非常に難しい。誰かにとって決定的に損という状況でない限り物事は動きませんね。
高嶋) そういうことですか。