みなさんご存じ、“世界最速の男”、“ジャマイカの稲妻”、ウサイン・ボルト。
今から8年前の2009年「ベルリン世界陸上」において、脅威の世界新記録「9秒58」をマーク!以来、常に、世界の第一線で活躍し続けてきましたが…
さすがのボルトも寄る年波、三十路を迎えまして、限界を悟ったのでしょうか。
来月4日に開幕する「ロンドン世界陸上」を最後に、現役を「引退」するのだそうです。
じゃあ、今後のボルトは、いったいナニを生業(なりわい)とするのか?
お金のほうはもう、「タンマリ」とあります。
世界記録を叩きだした頃からずっと、ボルトの年収は、2,000万ドルから2,500万ドルあたりを推移。日本円にして、毎年のように、25億円から30億円前後のお金を、稼ぎ続けています。
人間、財を成すと、あとは名誉に走る… なんてことを言いますから、「政界進出」のウワサもしきり。なにせジャマイカでは英雄中の英雄ですから、政治家になれば、成功すること疑いなしでしょう。(※実際、“フィリピンの英雄” ボクシングのマニー・パッキャオは、国会議員を務めています。)
ところが… ボルトはこう断言しているんです。
「オレ、政治なんてのには、まったく興味がねぇんだ!」
「政治とは、できる限り遠いところにいたいんだ!」
…じゃあ、引退後のボルトはいったいナニをやるのか? というと… 驚いちゃいけません。
今いちばん有力視されている「ボルトの今後」は…ズバリ!
「プロサッカー選手への転向」なんです!
■ボルトがサッカー選手に転向?
「ボルトの電撃的サッカー転身」。
コレ、どうやら「フェイク・ニュース」の類いではなさそうでして、最近になって「AFP通信」イギリスの「デイリー・ミラー」などなど世界中のメディアが一斉に報じ始めました。
実はボルトは大のサッカー好きで、すでに具体的なチーム名まで挙げてサッカー選手への転向に意欲を見せているというんです。
そのチーム名とはドイツの「ボルシア・ドルトムント」。
そう… 日本代表の香川真司選手が所属している、「あのドルトムント」なんです!
実は、ボルトとドルトムントとは、かねてから深~いつながりがあります。
スポーツ用品メーカーの「PUMA」はドイツに本社を置いているのですが、ボルトもドルトムントも天下の「PUMA」と専属スポンサー契約をかわしているんです。
ですからボルトがドルトムントに入るとなれば、スポンサーのPUMAとしても万々歳!ボルトさえ本気であれば、すんなりとドルトムント入りが決まるのではないか… とも言われているんです。
ただし、このサッカー転向を懸念する声もあります。
当たり前の話ですが、いかにボルトが陸上のスーパースターとはいえ、サッカーとなるとまったくのシロウト同然…。
「マイケル・ジョーダンの二の舞になるぞ」との心配の声もあります。
そうなんですよね、覚えてますか?
かつて、プロバスケのスーパースター、マイケル・ジョーダンが野球に転向したことがあります。ジョーダンは1993年、今のボルトと同じく30歳の年にNBA(全米プロバスケ協会)を一度引退。メジャーリーグ「シカゴ・ホワイトソックス」の下部組織に入団しまして、あくる年までプレーしました。
でも結局、夢のメジャー昇格はなりませんでした。(※その後すぐにバスケに復帰。)
でも、こうした懸念の声が挙がる一方で、
「なにしろ世界一の足を持っている男だ。後半のジョーカー的存在として出てくるなら面白い!」
という展望を語る専門家もいます。
試合終了のホイッスル直前に、ボルトが颯爽と、フィールドに登場。
独走状態で敵の選手をゴボウ抜き、みごとゴールを決めて、あの「弓引きポーズ」を決める…
そんなエキサイティングなシーンが見られる… かもしれません。
■「ポスト・ボルト」の最右翼は?
では、ボルトがいなくなったあと、男子100メートルのスーパースターとなるのは、いったい誰なのでしょうか?
ボルトの衣鉢を継ぐ選手。これまでは、100メートル「9秒74」の記録を持つ、アメリカの「ジャスティン・ガトリン」だと言われてきました。
ところが、ロケットスタートのガトリンも、寄る年波で、いまや35歳…。“ガトリン”ならぬ“ガソリン”切れも間近。
今後、ガトリンに、あまり多くを望むのは酷じゃないか、と言われ始めています。
では、そんな中「ポスト・ボルト」の最右翼とされているのは、いったい誰か。
今いちばん売り出し中なのが、カナダの22歳「アンドレ・ドグラス」という選手なんです。
自己ベストは、去年のリオ五輪でマークした「9秒91」ですが、なにしろ若くてハンサム、イキがいい!
しかも、母国カナダでは、あのベン・ジョンソンがドーピングで金メダルをはく奪されて以来、実に久しぶりに100メートルのスターが出てきたということで、まぁ~大変な人気なのだそうですよ。
そして…何よりも、ボルトが、このアンドレ・ドグラスについて、こう語っているんです!
「アンドレ・ドグラスが出てきたから、未来は明るいよ。」
「オレは疲れた。もう年だ… 。リカバリーも昔みたいに早くはできない。」
「ドグラスのように、若いやつはいいよな…」
つまり、アンドレ・ドグラスは、“ボルトのお墨付き”なんです!
このドグラス、8月の世界陸上では、「憧れのボルトに勝ちたい!」と語っていますが…果たして、みごと引導を渡して世代交代、となりますかどうか?
■世界陸上でニッポンが「金メダル」を獲るかもしれない!?
さて、男子100メートルは、ニッポンにおいても、かつてない活況を呈しています。
きたるロンドン世界陸上では、日本選手権を制したサニブラウン・ハキーム(18)を始め、若き代表選手たちがズラリ!個々の闘いにおきましては、日本の悲願、「10秒の壁」を切ることができるかどうか…?というところが、最大の焦点となっています。
なにしろ、1998年に伊藤浩司さんが「10秒00」をマークして以来、19年経っても破れていません。アジアの中では、ニッポンがモタモタしている間に、中国の蘇炳添(26)が、2015年に「9秒99」をマーク。悔しいかな、先を越されてしまっています。
それだけに、まずは決勝進出、そして悲願の10秒の壁の突破が期待されているのですが…
実は、もっと期待できる夢のようなお話があります。
それは… 100メートルをひとりずつ4人で走る「男子400メートルリレー」ならば、ニッポンが、ことによると「金メダルを獲れるかもしれない」… というお話!
去年のリオ五輪。
ニッポンは、「男子400メートル」で、奇跡の銀メダルを獲得しましたが…忘れちゃ~いけません。あのとき、1位のジャマイカとは、わずか「0秒33」の差しか、なかったんです!
しかも今回のロンドン世界陸上におけるニッポンの100メートル勢は史上最高の布陣と言われてる!
先ごろ日本陸連が、世界選手権400メートルリレーのメンバーを発表しました。
で、予想されている順番はというと…
1走:多田修平(21) ※自己ベスト「10秒08」
2走:ケンブリッジ飛鳥(24) ※自己ベスト「10秒08」
3走:桐生祥秀(21) ※自己ベスト「10秒01」
4走:サニブラウン・ハキーム ※自己ベスト「10秒05」
全員が自己ベストを出せば、合計タイムは「40秒22」。
これだけでリオ五輪を「0秒16」上回ります。
さらにリオ五輪のとき、あのボルトをして「脱帽だ」と言わしめた、ニッポンのバトンリレーが炸裂すれば、ニッポン奇跡の金メダル獲得というのも、けして夢物語じゃあないんです。
ニッポンが短距離で世界の頂点に立つ…. その日は、意外と近いかもしれません!
7月12日(水) 高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より