神様が一ヶ月出張!えっ、どうなっちゃうの?

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神様が一ヶ月出張!えっ、どうなっちゃうの?

9月24日(日)朝の「魔法のラジオ」で、「神送り」と「神待ち」という儀式が紹介されました。

毎週日曜朝放送の「魔法のラジオ」では、パーソナリティを務めるフルート奏者の横田美穂が、民俗学者・井戸理恵子の監修のもと、古きよき日本の文化や、暮らしに役立つ情報を紹介しているラジオ番組。

この日の放送では、近々、神様のスケジュールが慌ただしくなることに触れ、そのわけに迫りました。各地域でその土地を守ってくれている氏神様をはじめ、やおよろずの神様たちが、10月1日、島根県の出雲に大集合します。

 

神様が一ヶ月出張!えっ、どうなっちゃうの?

なぜ集まるのかというと、来年の国の計画を立てる会議のため。他にも、男女の縁、仕事の縁、お金の縁など、すべての縁を結びつけるための話し合いも行われます。その期間は、なんと1ヶ月。

出雲へと出発されるのが、前日9月30日の夜。この“神様の1ヶ月出張”に際し、氏神様を送りだすために行われる儀式が「神送り」です。氏神様とは、地域を守ってくださっているご先祖様たち。そのご先祖様たちが「出雲からちゃんと帰ってきてくれるように」と、氏子(その地域に住み、祭礼に参加する人のこと)たちが一同に会し、みんなで神様を褒め称え、お見送りします。

氏神様の境内に宮籠り(みやごもり)をして、生木を焚き、太鼓を叩くなど、夜通し賑やかに行います。そして、出張を終えた神様が戻ってくるときも、同じようにお迎えします。これが「神待ち」です。

10月を「神無月(かんなづき)」と呼ぶのは、神様が一ヶ月間いなくなってしまうから。逆に、神様が集まる島根県の出雲では「神在月(かみありづき)」と言います。

10月いっぱい、神様がいなくなってしまうので不安に思われる方がいるかもしれませんが、出雲には行かずにお留守番をしてくれる「留守番神」がいます。

例えば、交通や海上の神様である「金毘羅さん」、七福神として有名な「えびす様」、他にも台所やいろりなど火を使う場所に祀られる「かまど神」、村に悪いものが入らないように守ってくれる道の神様「道祖神」などなど。
出雲へ行かれる神様の分も働かないといけないので、留守番神たちも忙しいかもしれません。

神様がハードスケジュールに追われる10月も、「魔法のラジオ」では昔の日本人が伝え残してくれた大事な習慣や文化、今の生活にも役立つ情報をお届けしていきます。

魔法のラジオ
FM93AM1242ニッポン放送 日曜5:06~5:16

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