希望の党~過半数議席狙うために弱い地域をどうするのか?
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10/4(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③
小池知事「100%出ることはない」は本当か?
7:10~ やじうまニュースネットワーク:コメンテーター 鈴木哲夫(政治ジャーナリスト)
希望の党の第一公認候補は192人、今後も増やし過半数233議席を狙う
東京都の小池知事が代表を務める希望の党は衆議院選挙の第一次公認候補として合わせて192人を両立すると発表しました。一方、枝野幸男元官房長官が代表を務める立憲民主党の設立届が昨日受理され、民進党からは新たに辻元清美前衆議院議員らが参加を表明するなど合流の動きが相次いでいます。
昨日の午後、希望の党の若狭勝前衆議院議員と細野豪志元環境大臣、それから民進党側の玄葉光一郎元外務大臣が国会内で記者会見をしまして、希望の党の第一次公認候補を発表しました。小選挙区191人、比例代表1人を合わせて192人を擁立します。このうち民進党出身者が110人、それから若狭さんが主宰する政治塾『輝照(きしょう)塾』の塾生が26人含まれております。発表された希望の党の候補者は憲法改正論議を進めることや、安全保障関連法を事実上容認する政策協定書に署名をしております。昨日記者会見をした若狭さんと民進党側の玄葉さんです。
若狭前衆院議員)第二次、第三次とさらに発表させていただき、また比例のほうも発表させていただく予定でございますので、233人を超えるというような数になるのではないかと今思っております。
玄葉元外務大臣)公認は得られたであろうという方々の中にも、今回は様々な事情で無所属で戦うという方々が約20名前後いたのではないかというふうに思っております。
森田)希望の党としては過半数を超える候補者を擁立する、民進党のほうからは政策と体質で合わない点があったということで、前衆議院議員の中川正春元文部科学大臣や菊田真紀子、金子恵美といった前衆議院議員が無所属で立候補すると表明しました。また希望の党は小池代表の排除に反発して誕生した立憲民主党に対しては対抗馬を擁立する一方で、無所属で出馬する野田佳彦前総理大臣らの選挙区には候補を立てませんでした。硬軟両様を使い分けて非合流組の分断工作を狙ったと見られております。枝野元幹事長代表の立憲民主党は民進党から新たに辻元清美、近藤昭一といった前衆議院議員が参加を表明するなど合流の動きが相次いでおりまして、50人以上の候補者が擁立されるという見方もあります。とくに北海道や大阪の選挙区では立憲民主党に参加する候補が増えております。共産党も枝野さんの地盤である衆議院埼玉五区の立候補予定者の取り下げを決定しました。こうした中、小池知事が事実上率いる地域政党・都民ファーストの会の音喜多駿都議会議員と上田令子都議会議員が離党する意向を固めました。自由な発言を制限する都の運営や国政進出した小池さんの政治手法への疑問などが理由だということです。その当の小池知事は自身の衆議院選の出馬について昨日も「100%ない、最初から申し上げている」と改めて否定をしております。
小池さんが立候補する可能性はゼロではない
高嶋)いろんな視点がありますけど、鈴木哲夫さんが一番注目すべき点をあげるならどこですか?
鈴木)わかりやすくなったというところはいいと思います。自公政権、希望の党の立ち位置。希望の党と維新を一緒にする人が多いですが、維新は選挙協力をしているけれども政権とも非常に安倍政権や官邸と近かったということで、ちょっと同じにしていいのかなという気がしますが。それと枝野さんの立憲民主党と共産・社民により、これまでの野党四党枠組みのような。それぞれに政策理念が違いますが、希望の党はまだわからなくて公約も出揃っていないという気がありますけど。まあ投票するときにわかりやすくなりましたよね。
高嶋)選挙民としては選びやすい体制が整ったと。昨日も何度も出ていますが、政権選択選挙ですから小池さんが希望の党の党首で立候補しないということになると顔が見えないまま選挙民は一票入れないといけないみたいなところがあって。その辺は昔の橋下徹さんの「2万%」発言があるので、ぐちゃぐちゃ言っている人もいますけど。私なんかは素直ですから「もうない」と思っていますけど、プロから見るとどう見えますか?
鈴木)私も小池さんの心の中はなかなかわかりませんが、出る可能性はまだゼロではないと思います。公示のときになってみないとわかりません。
高嶋)勝てると踏んだら出るだろうという人がいっぱいいますが。
鈴木)これまではそういう流れでしたよね。ところがごたごたして厳しいと。世論を少し見てということもあるでしょうし。それから小池さんが「最初から私は出ないといっていたでしょう?」と言うけど、実は出ないとは言っていませんでした。言い回しは出ないような言葉でしたが「私は出ません」という言葉ではありませんでした。今になって最初から出ないといっているのも違うなと。常にどっちにもいける。それから自民党に「小池さんがむしろ出てこい」と言っている人たちがいたりすると「じゃあ出ましょうか」とか。さらに都知事と両方はできないと批判する人もいます。その批判に対して都知事のほうではなくて希望の党一本にしますというレトリックもあります。だからギリギリまで様子を見ないと。
高嶋)売り言葉に買い言葉があると。
鈴木)高嶋さんがおっしゃったように過半数を取って政権を狙うというのであれば、やはり総理候補が必要なわけであって、安倍さんに対する。誰となったらそれは代表の小池さんでしょう? となると出なくてはおかしいという理屈にはなりますよね。
全国一斉のブームというわけではない小池旋風
高嶋)昨日は192人ですけど、最終的には希望の党だけで過半数の233議席を超えるような人数を出すのだと。若狭さんは何を信じているのかわからないけど「勝てそう」と言いますよね。何を根拠にと思いますけど。今回、突風は吹きますか?
鈴木)風が吹くといえば吹くかもしれません。これは選挙にならないとわかりませんが、僕が今現在で取材している感じでは地域差が相当あると思います。
高嶋)小泉政権のときの杉村太蔵さんみたいな人が何十人も出るということではないと。
鈴木)全国一斉のブームというよりは、東京は非常に強いかもしれないけど関東すべてが同じかというとそうではないです。例えば神奈川では、同じ希望の党でも旧民進党の後藤祐一さんとか笠浩史さんが出ていますから。
高嶋)一律に小池旋風が吹くわけではなく、場所によって吹いたり吹かなかったりまちまちだということですね。全体的にどれくらいですか?
鈴木)差があると思います。突風ではなく、全体でそこそこな風かなという印象です。
高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00
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