大型日本人プレイヤーが出現? テレビゲームが現実を動かすバスケットボール大革命

By -  公開:  更新:

大型日本人プレイヤーが出現? テレビゲームが現実を動かすバスケットボール大革命

「二刀流」大谷翔平は、いよいよ来年、海を渡って、メジャーの世界に飛び込みますが…アメリカには、俗に「三大スポーツ」というものがありますよね。大谷のMLB(野球)、NFL(アメリカンフットボール)、そして、NBA(バスケットボール)。今回は、この3つのうちの、バスケのお話です。

実はいま、バスケの本場、アメリカで、これまでは想像もできなかったような「大革命」が巻き起こりつつある…というんです!

まずは、ごくカンタンに、現在のアメリカのバスケ界を説明しておきますと…NBA(全米バスケットボール協会)は、かつてないほどの活況を呈していると言われています。試合のチケットは、どんな弱いチームだろうが、「即完売」。チームの資産価値も、「史上最大規模」だと言われているんです。当然、選手の年収も、ケタ違い。

「クリーブランド・キャバリアーズ」のエースで、「キング」の異名をとるレブロン・ジェームズ選手の年収は、一時、7,230万ドル(約「72億3,000万円」)に達しました。このジェームズ選手、日本ではなじみのない名前ですが…今年の5月、アメリカのスポーツチャンネル(ESPN)が発表した「世界で最も有名なアスリート100人」では、なんと2位にランクイン。(ちなみに1位はサッカーの「クリスティアーノ・ロナウド」。)これだけとってみても、いかにバスケ選手の知名度、ステータスが高いか、よく分かりますよね。

さて、そんな順風満帆のバスケ界で、いま、どんな革命が起ころうとしているのでしょうか? まずは… 「革命、その1」! ごく近い将来、なんと… 「2メートル級の大型日本人プロ選手が誕生する」と言われているんです。

しかも、有望株が、ふたり! まずは、ジョージ・ワシントン大学の渡邊雄太選手(206センチ)。そして、ゴンザガ大学の八村塁選手(203センチ)。ふたりとも、NCAA(全米大学体育協会)で大活躍しておりまして、NBA入りも有力視されているんです!

かつてNBAには田臥勇太選手という天才プレーヤーがいましたが、身長は170センチ。2メートルを超える日本人の大型スタープレーヤーは、いまだひとりも誕生していません。が…くだんの渡邊と八村は、この歴史を塗りかえると言われているんです!

そして…アメリカのバスケ界に巻き起こっている革命が、もうひとつ! 革命その2! 「テレビゲームが、現実の試合を動かしている…」というところ!

バスケの有名なテレビゲームで、「NBA 2K」(エヌビーエー ツーケー)というものがあります。世界で累計7,000万セット(!)売れた、バーチャル・リアリティ(仮想現実)ゲームなのですが…このゲームの出来が「良すぎた」せいで、とうとう、現実のバスケ界を動かすようになってしまったんです!

このゲーム、NBAのトップ選手たちの動きを細かくデータ化。過去の試合映像を徹底的に取り込みまして、限りなくホンモノの試合に近いゲームとなってきているんです。

シュートやドリブルの仕方が少しでもホンモノの選手と違っていたら、ファンがネットで教えてくれます。で、凝り性の開発グループは、「ここも!」「あそこも!」ってんで、ゲームを現実に近づけていった…。

すると… とうとう、ゲームが現実を追い越しまして、現実のほうが、ゲームをお手本にするようになってしまったんです!

いまでは、NBAのプロ選手たちの多くが、このテレビゲームをやっています。遊びのためじゃ~ありません。テレビゲームで、シュートの角度や戦術をつぶさに研究しまして、実際のゲームに取り入れているのだそうです。

さきほど紹介した「キング」こと、レブロン・ジェームズ選手も、もちろんそのひとり。彼の同僚(トーマス選手)が、いま、怪我をして戦列を離れているのですが、ジェームズ選手は、ゲームでもって、同僚が合流してきた場合の攻撃布陣をシュミレートしているんです。

さらに、テレビゲームのおかげで、奇妙なことが分かってきました。バスケのシュートの花形的な技といえば、一気に3点入る、「3ポイント・シュート」ですよね。コレ、いわば野球の満塁ホームランみたいなもんで、大逆転も可能。でも、ゴールまでは遥かに遠いところからシュートしなくちゃいけないもんですから、そうそう入らない。ですから、「3ポイント・シュート」の連発は、博打の要素が強くて、邪道とされてきました。ところが…どうやら、邪道でもないということが、テレビゲームのおかげで判明したというんです!

テレビゲーム『NBA 2K』では、選手の下に、選手の特徴を表すマークがひっついています。選手の下に「3」というマークがついていたら、これは「3ポイントシュートが得意な選手」という意味。でも、得意とはいってもさすがに「3ポイント」ですから、そうそう決まるもんじゃない。ところが…あるゲーマーが、このゲームを何百回、何千回もしているうちに、「3」の選手が多いチームほど、試合に勝ちやすいことに気がついた…!

ようするに、セコセコちっちゃく点数を稼ぐよりも、ダメ元で3ポイントを連発したほうが、長い目で見ると、成績がいいことが分かったんです。(いっときますが、テレビゲームの話ですよ!)

大型日本人プレイヤーが出現? テレビゲームが現実を動かすバスケットボール大革命

誰か、アタマのいい監督かコーチが、こう思った…「この3ポイント連発作戦って、現実のゲームでも使えるんじゃないか?」で、試してみたら、なんと! 実際のNBAでも、3ポイントシュートを連発したほうが勝率が上がった! そこで、現実の世界でも、3ポイントが得意な選手たちが重宝されるようになってきているんです。

さらに、センター・ポジションには、デッカイ選手よりも、小柄で器用な選手を配置するほうがいい…ということも、ゲームのおかげで、明らかになってきた! つまり、ゲームの世界の常識が、逆に、現実の試合を変えつつある… というワケなんです。海の向こう、アメリカのプロバスケ──いま、とんでもないことが起こっています!

大型日本人プレイヤーが出現? テレビゲームが現実を動かすバスケットボール大革命

12月20日(水)高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

Page top