2月2日（金）FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ！』今日の聴きどころ②

一発撃てば米韓から総攻撃を受ける北朝鮮
6：32～ニュースやじうま総研！ズバリ言わせて！：コメンテーター宮家邦彦（元外交官・キャノングローバル戦略研究所研究主幹）

秋田市と萩市がイージス・アショア候補地に決定～住民の不安は？

北朝鮮による弾道ミサイル発射が相次ぐ中、政府は迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」2基導入を決定した。その候補地としては秋田市と山口県萩市が挙がっているが、地域住民の中にはミサイルの標的にされかねないと懸念の声も出ている。

高嶋）イージス・アショアについてお聞きします。我々の知識としては、何か飛んで来ると、アショアから迎撃して、バチンと撃ち落とすと。それが2基入るのですが、候補地として秋田と、萩が決まった。この二つで全国を網羅できると言っていましたけれど本当なんですか？

宮家）ある程度は。船の上に乗っかっているのがイージスなんです普通は。「アショア」というのは陸という意味ですから、陸の上にあると船の分の費用が掛からないし、上手く範囲を計算すれば日本全体がカバーできます。

高嶋）宮家さんはその秋田とか萩とか講演会に呼ばれたことがあって、地元はいろんな意味で「俺のとこに来るって？」「私のところに来るの？」ということになり、現実感がどんどんと増してきて、いろんな質問が来るそうですね。

宮家）そうなんです。これ、「狙われちゃうんじゃないの？」とか、「最初にミサイル飛んで来るんじゃないか？」とか、「電磁波が怖い」とか、それから「アメリカが全部やるんじゃないのか？」とか、いろいろ言われます。

高嶋）質問が活発になるんだ。

宮家）すごいですよ。地元の新聞もいっぱい書いてあるし、調べましたが、確かにイージス・アショアがあると守れるわけです。敵だったら、そこをぶっ壊そうと思うかもしれない、だから、「最初に狙われちゃうのは俺たちじゃないか」と思うかもしれません。でも、よく考えてみるとですよ、北朝鮮ですから相手は。北朝鮮は一発撃ったら、どこに撃ってもその一発でアウトなのですあの国は。

イージス・アショアが最初に北朝鮮から狙われることはありえない

高嶋）と言うと？

宮家）一発撃ったらアメリカに総攻撃食らうから。アメリカと韓国は総攻撃しますよ。

高嶋）北朝鮮が日本でも韓国でもアメリカでも一発撃ったのなら終わり。それで、ダダダダダッと反撃を食らって北朝鮮が潰れるということですね。

宮家）そのあと何発も撃てるはずが無いわけですよ。何発も撃てるんだったら、最初にイージスをぶっ壊しておけばいいという考えもあるかもしれませんが、最初に一発しか打てないようなミサイルをわざわざイージス・アショアを狙うわけない。それだったら韓国軍とか、米軍とか大きなところでしょ。

高嶋）戦略じゃあり得ない。

宮家）そうです。もちろん絶対ないとは言いません。だけどよく考えてください。「ですからそんなご心配になることはないのではないですか」と話をするのですよ。

大切なのは住民にきちんと説明をすること

高嶋）そうするとどんな反応が来ますか？

宮家）「フーン」と言われます。まあ、やってみなくてはわからないと言われればそれまでですが、いろいろご心配がご心配を呼ぶ、そこで疑心暗鬼になってしまう。
でもそこで説明できることはきちんとと説明すればいいのですよ。丁寧にどうやって説明するかということが必要です。何事も地元は難しいです。

高嶋）北朝鮮からのミサイルの迎撃を、やるかやらないか、それは米軍なんですか？

宮家）いやいや日本がやりますよ。

高嶋）それは自衛隊員ですか？

宮家）もちろん。米軍の兵器を買うけれども、運用するのは日本ですよ。

高嶋）そっかそっか。それはもう当たり前って言えば、当たり前かもしれないですね。でも、そんな心配も頭をよぎるということですよね。

宮家）イージス艦なんかアメリカ人乗ってませんからね。

高嶋）なるほどなるほど。イージス・アショアの実態というのは、先制攻撃で自分の地域に設置されると、最初にやられるんじゃないかっていう心配は戦争ということを考えれば、それは殆ど90％以上あり得ない話であると。

宮家）むしろ日本の防衛のために犠牲を払っていただくと呼ばれれば、それは誇りでございます。

高嶋）そう答えんですけどね。

宮家）したら、拍手が来ましたよ。

高嶋）良かったですね。なるほどね。言われてみればという話ですが。

高嶋ひでたけのあさラジ！
FM93AM1242ニッポン放送 月～金 6:00～8:00