トランプ大統領、11月にアジア歴訪~北朝鮮は何を仕掛けてくるか?
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9/14(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③
重要課題は北朝鮮問題や尖閣諸島問題
7:10~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター山本秀也(産経新聞論説委員)
日本と中国を歴訪
トランプ大統領は、11月10日からのベトナムでのアジア太平洋経済協力首脳会議(APEC首脳会議)や、その後フィリピンで開かれる東アジアサミットに出席します。日本訪問はその前の11月5日前後の日程が、いま浮上しています。
トランプ大統領にとっては初のアジア歴訪で、中国も訪れて、習近平国家主席と会談する方向で検討しています。
日本・中国両国とは、北朝鮮への対応など、外交・安全保障問題や、アメリカが抱える貿易赤字の是正など、経済が中心的な議題となる見通しです。
また、この時期に韓国を訪問するのかについても、調整が続いています。
日本訪問の際には、安倍総理大臣とトランプ大統領がゴルフを行う方向で調整していることも判明し、場所は関東の名門コースでのプレイを想定しているとのことです。会談の内容については、「一層の日米での防衛協力推進を協議する」考えです。日本政府は地上配型の迎撃システム「イージス・アショア」の自衛隊導入を検討しており、アメリカは「イージシ・アショアの導入を積極的に後押しする意向だ」と伝わっています。
また、尖閣諸島、それから南シナ海問題を巡る、中国への対応も、日米首脳会談で重要課題となっていきそうです。
一方、アメリカ国務省のナウアート報道官は、先ほど記者会見し、「トランプ大統領が中国を訪問する」と確認しました。具体的な時期については、触れていません。習近平国家主席との会談では、北朝鮮問題、貿易赤字の是正などを話し合うと見られており、ナウアート報道官は、「トランプ大統領と習近平国家主席との関係は、強く緊密だ」と説明した上で、「ファーストレディ同士もすばらしい関係だ」と強調しています。
「米中の緊密な関係は深まっている」という認識も示しています。
トランプ大統領アジア歴訪の間、目の離せない北朝鮮の動向
高嶋)いまは北朝鮮のICBMや核問題で、「アメリカ本土が襲われるか!?」みたいな危機意識もあるので、もちろんトランプ大統領も、北朝鮮がどこにあって、安保条約があって、中国の関係がどうこう、とそういうことをしっかり頭に入れていると思いますが、北朝鮮問題が出る前。果たしてトランプさんはアジアにどれくらい関心を抱いていたのか?
山本)アジアに彼が持っていた関心は「日本の自動車」と「農産物を買わない国々だな」程度の認識しか、おそらく無かったでしょうね。
高嶋)どうでしょうか?もう2ヶ月もないのですが、北朝鮮というものをイメージすると、その間に何が起こるのか分からない。
山本)これは長い2ヶ月かもしれません。普通、首脳外交の準備で2ヶ月は短いので、日程を組んだり……先ほどのゴルフ場の場所決めの話から始まり、けっこう慌ただしい2ヶ月なのですが、そこへ、間に入ってくる北朝鮮。これが何をしでかすのか? 極端な話、いまミサイルのボタンをどこかへ向けて押していてもおかしくない状況ですから。まして、このアジアの首脳外交となると、当然、北も何かやってくるに違いないと考えなければいけない。だからこそ、アメリカ大統領の東アジア歴訪は重要になってくるとも言えるわけですが、これは戦後史の中でも重要な2ヶ月になるかもしれません。
高嶋)果たして、平和な気分でゴルフができるのか? という部分もありますよね。
山本)「そこで堂々とゴルフをする首脳」という姿はある意味すごいかもしれませんが、極端な話、情勢が緊迫しすぎると歴訪中止もあり得ますので、やはり「情勢次第」ということで、1日1日、目が離せないということでしょうね。
政治問題と経済問題は、いまや切り離せなくなっている
高嶋)APECと東アジアサミットというと、やはり経済問題が会議の中心になると思うのですが、これはやはり相当なものになるのですか?
山本)これは本来的には「経済が~」という触れ込みで始まったのですが、いまや、どうしても首脳が出てくる大型のサミットになると、政治問題が切り離せなくなっていますので、2国家の会談を含めて……今度、中国も別途に訪問ということですので、ベトナムで米中会談にはならないのですが、いずれにしても政治の比重がこれだけ大きくなると、そういう会議でどういうメッセージを出すのかが大事になってきます。
高嶋)トランプさんの関心事としては、やはり貿易なのでしょうね。
山本)本来的にはそうですね。
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