昨日からプロ野球12球団がキャンプインしましたが、キャンプは宮崎や沖縄で行われている1軍キャンプだけではありません。「2軍キャンプ」にも、お客さんが集まることを証明したのが、今年、初のセ・リーグ3連覇を目指す広島カープです。
カープの1軍は宮崎県の日南市でキャンプを行っていますが、2軍は今年、山口県岩国市に新しく完成した「キズナスタジアム」でキャンプイン。ここになんと、きのう1日で1,000人の観客が訪れました。お客さんのお目当ては、ゴールデンルーキーの 中村奨成(しょうせい)選手。
去年の夏の甲子園で、広島・広陵高校の三番・キャッチャーとして、PL学園・清原和博選手の持っていた記録を更新する「1大会6ホーマー」を放ち、高校野球ファンの度肝を抜いたスラッガーでもあります。
また、リード面でも高校生離れしたセンスを持ち、さらに肩も強いと評判で、まだ18歳ですが、開幕スタメンもあるのではないかと言われています。おまけに出身は、地元・広島県の廿日市市。正捕手が固定されていないカープにとっては、どうしても欲しい人材でした。
ドラフトでは、ポスト谷繁として中村選手を欲しがった中日ドラゴンズとの一騎打ちになりましたが、確率2分の1のクジを引き当てたのは、カープでした。中村選手いわく
「ドラフト前から、たとえ何球団が来ても、カープが当たりくじを引くと思っていた」。
まさに相思相愛。抽選の結果は、必然だったのかもしれません。
昨日の岩国2軍キャンプ。雨天にもかかわらず、「奨成効果」で、キズナスタジアムにはおよそ1,000人のファンと、テレビカメラ11台、報道陣およそ50人が詰めかけるフィーバーぶり。中村選手はランニング、ウォーミングアップをこなした後、キャッチボールから背番号「22」のユニフォーム姿を披露。その瞬間、客席から拍手が起こりました。
キャンプ初日を終えて、報道陣に感想を聞かれた中村選手は、
「やっぱり、これだけたくさんの方が応援してくださってるな、って今日改めて感じましたし、肩だけではなく、バッティングや走塁の面でファンを勇気づけ、歓声を浴びられる選手になりたいと思います」
とコメント。18歳にして、すでに風格を感じる一言でした。
プロ1年目の目標について、キャンプ前から、
「試合に出ることを目標に、開幕1軍を目指します」
と、堂々と宣言している中村選手。あえて大きな目標を公言している理由について、
「僕は、ネガティブな発言が嫌いなんです。たとえ叶わなくても、次の目標を立てて向かっていけばいい」
と、気持ちは常に前向き。やっぱり、並のルーキーではありません。
そんな中村選手、今、ひそかにハマっているものがあるそうです。それはなんと……「プッチンプリン」。実は、甘いものが好きだそう。高校の寮の食堂では、甘いものはほとんど出なかったそうですが、 カープの選手寮に移ってからは、近くのコンビニに通うようになり、大好物のスイーツに手を出しまくっているのだとか。特にプリンが大好物で、
「部屋の冷蔵庫に、30個くらい常備しようかなと思ってるんですよね」
と言うほど。
プロ野球選手が、“甘い誘惑”に乗るのは御法度ですが、スイーツの誘惑なら、まあ、いいのではないでしょうか……。
2月2日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」