総額17億円!学校に忘れられた「ベルマーク」の使い道は?
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3月5日(月)深夜放送のラジオ番組「ランパンプスのオールナイトニッポン0(ZERO)」で、お笑いコンビ・ランパンプスの寺内ゆうきが、“ベルマーク運動”の仕組みや、ベルマーク財団が抱えている悩みについて語った。
ベルマークを集めることで、誰もが気軽に参加できるボランティア「ベルマーク運動」。集めたベルマークは、学校の設備や教材などを購入できるだけでなく、災害にあった学校、養護学校、盲学校や、特別支援学校、さらに発展途上国の子どもたちの役にも立つ仕組みとなっている。
以前、ラジオの中でベルマークを話題に語ったことがきっかけで、ベルマーク財団からインタビューの依頼を受けたという寺内。訪問したベルマーク財団では、財団の仕事内容や仕組みを紹介されたほか、ベルマーク運動について正しく理解されていないことが原因で、活用されていない億単位のお金があると明かした。
寺内:オフィスは東京・築地市場の目の前で、けっこう、こぢんまりとしていた
小林:狭かったの?
寺内:うん。で、ベルマーク財団で働いている方は30人くらいしかいなくて
小林:あんなに知られているのに!?
寺内:世の中のベルマークを30人で回しているんだって
小林:すごい!
寺内:色々な商品についたベルマークは、会社ごとに分けて、さらに点数ごとに分けたものを袋に入れて送ってもらうの。たとえば、チョコボールだったら「森永製菓」。さらに森永製菓の中で明細を作って「0.5点が●枚、1点が▲枚、2点が■枚、合計●●枚」っていうことが袋に書かれて送られてくるんだけど、それを確かめる方々が3人。3人で世の中のベルマークを全部確認していて
小林:うわあ……大変だ。やばいなあ
寺内:それはもう、気の遠くなるような作業だと思う。でも、送られてくる状態がバラバラで、5枚ずつホチキスで留めて送られてくるものもあって。だけどベルマーク財団の方は『こうやって数えて送ってくれるだけで、私たちは充分なんです』って言って
小林:なんて良いことを言うんだろう
寺内:でも、僕が数える側だったら、縦横10枚ずつ紙に貼られているのが一番わかりやすいです!
小林:確かにな
寺内:仕分け作業をしている方も、ベルマークを集めていると話していたから『お茶なら“生茶”ですか?(※生茶はベルマーク対象商品)』って聞いたら、『もちろんです』って。でも、その人のデスクには綾鷹が置いてあった
小林:やめなよ!財団を壊そうとするな(笑)
寺内:ベルマークは、“ポイントを使って初めて支援される”仕組みになっている。使われていないポイントを“ベルマーク預金”って言うんだけど、使われていないベルマーク預金は17億円あるんだって
小林:……なぜ使わない?
寺内:そう思うじゃん?この17億円が使われたら、その10%、1億7千万円が寄付されるのに。(※購入代金の10%がベルマーク財団に寄付され、災害被災地への援助金、海外の学校設備の充実などに活用される仕組みになっている。)だけど、3万もの学校が登録しているから、1校あたりで計算すると、1校で6000円くらいのベルマーク預金になる
小林:うんうん
寺内:6000円くらいだと、『もう少し貯めてから使おう』といって使わないそうで。でも中には、ベルマークを貯めていたことすら忘れている学校、ポイントをベルマーク財団に送っただけで支援になっている、と思っている学校もあるみたい
豊かな教育環境を支援する資金が、17億円分も保留状態になっていることに驚き、ラジオでは「ベルマークを集めている学校やPTAの方は、ぜひ使ってほしい!」と呼びかけた寺内。訪問の際、「この17億円を、どうか沢山の人に使ってほしいんですけれど……」と財団も頭を抱えていたそうだ。ベルマークは「集める」→「仕分ける」→「送る」→「使う」という、全ての工程を正しく経ることで、初めて“ボランティア”となる。せっかくの支援の気持ちを、形にして届ける為にも、改めてベルマーク運動の仕組みを知ることが大切かもしれない。