3月18日(日)放送のラジオ番組『すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト』では小児科専門医の自見さんが、災害後の子供のPTSDの対処法について語りました。
淵澤)災害時に見過ごされやすいのが、子供の心のケアですよね。
自見)大人も子供も一緒ですが、特に子供は繊細で傷つきやすいです。いわゆるPTSD。大人にもありますが、お子さんにもあるんです。
淵澤)地震や火事などを経験し、心を痛めてしまうということですね。
自見)はい。例えば上手にコミュニケーションがとれなくなったり、お部屋から出て来れなくなったり。逆に攻撃性が出てきてしまったり。人によって反応の出方は違うんですけど、大もとにある心の傷を上手に対処できないと、そのような形になって、表れてしまいます。
淵澤)対応の仕方ってあるんですか?
自見)大切なことは、寄り添う事。共通体験に遭っているので、同じ怖い目にあった、そのことを親御さんはお子さんと、よく話し合うことが大切です。
淵澤)共通体験?
自見)はい。グリーフシェアとも言います。どういった事が怖かったかを話し合うことが重要です。早い段階で震災の被害を受けていない地域に引っ越されたお子さんは転出した先で共有体験をする相手がいない、より心の傷が深まったというデータもあります。なのでこれは親子で自然と「あの時、怖かったよね」とグリーフシェアしてあげることが、とても大事なことなんです。
淵澤)なかには、思い出したくないなんて方もいるかもしれませんが、「あの時は怖かったよね」と話し合う、共通な話題にすることが大事なんですね。
自見)もちろん、症状が強く出ているお子さんの場合は専門家に対処して頂くということが大事です。
トラウマというのは災害以外でもおきる。例えば子供が火事を見たなどもそうです。みんなの問題として、考えることが大事だと思います。
すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト
FM93AM1242ニッポン放送 毎週日曜 6:04~6:13
番組情報
この番組は、子育てで日々奮闘しているママやパパ、そしておじいちゃん、おばあちゃん、ご近所さんなど、子育てに関わる皆様に、役立つ情報を提供してゆく子育て応援プログラムです。
ナビゲーター:尾木直樹 アシスタント:淵澤由樹(フリーアナウンサー)